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　ドイツ保健当局は２９日までに、同国で腸管出血性大腸菌「Ｏ-１０４」による感染者が相次ぎ、これまで計１０人が死亡したことを明らかにした。スペインから輸入されたキュウリなどが感染源との見方を強め、両国が調査を進めている。
今月に入りドイツで、腸管出血性大腸菌の感染が急拡大。欧州メディアによると、スウェーデンやデンマーク、英国、フランス、オーストリアでも感染の報告があり、欧州連合（ＥＵ）は、被害拡大を警戒している。
　ドイツでは、死亡者のうち２人が、出血性の下痢などを引き起こす溶血性尿毒症症候群（ＨＵＳ）を発症していた。同国では約３００人がＨＵＳを発症しており、欧州の他国と比べ突出している。
　日本の焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件でも、腸管出血性大腸菌が原因となっている。（共同）
○産経新聞2011/05/29 22:31
○引用元：IZA　
食中毒を引き起こす主な菌について、下記にまとめてみました。
梅雨に時期の対策に、ご参考になれば幸いです。

◇サルモネラ食中毒◇
　家庭で一番気をつけたいのが、この食中毒だそうです。
この菌は自然界に広く分布し、感染後すると１２時間から７２
時間で下痢、高熱、激しい腹痛などを引き起こします。
多くの場合、特に治療を受けなくてもそのまま快復しますが
子供や高齢者の場合は重症化すると、腎不全や敗血症を患い
死亡する事もあります。

　サルモネラ菌は多くの場合、加熱が充分でなかったり生の
食品を食べることで感染します。具体的には、卵や鶏肉、豚肉
牛肉、低温殺菌されていない乳製品などです。卵は、殻の抗菌
作用で菌が増える事はありませんが、割った途端に増殖が始ま
るのだそう！卵を生のままで使用する事は、この時期は避けた
方がいいと思われます。
　サルモネラ菌への感染を防ぐためには
○食肉や卵は充分に加熱する
○調理前に手を洗う、まな板、包丁やキッチン・カウンター
　などを清潔に保つ。
○ペットの糞便を処理した後や、爬虫類を触った後などは
　必ず手を洗う。
・・・などが有効です。
◇腸炎ビブリオ食中毒◇
　日本の食中毒のなかで、サルモネラの次に最も発生頻度の高い
食中毒のひとつです。
腸炎ビブリオは、塩分が１～８％の沿岸海水中に生息しています。
海水の温度が２０℃を超える夏季に急増します。

　本菌は、塩分のないところでは増える事が出来ません。なので
主に原因となる食品の大半は魚介類や海産物です。
３０～３７℃ では、さらに増殖スピードが増し、１０分程度で
数が倍になるといわれていますので、新鮮だからといって油断は
禁物！だそう。真水の中や4℃以下では増殖出来ませんので、冷蔵
庫のチルド室を活用するといいですね。それに、熱には弱くて
通常の加熱調理で簡単に死滅してしまいますよ。

　腸炎ビブリオによる食中毒は、本菌が付着した食品を食べてから
６～２４時間で発症し、主な症状としては水のような下痢と激しい
腹痛。嘔吐や発熱などを伴う事もあります。
　調理器具などに菌が残っていると、二次被害を引き起こす可能性
があります。

実際、「野菜の浅漬け」で食中毒が起こっているのですよ～！
　野菜の浅漬けは、当日、生の魚介類を前処理した後、同じまな板
などをよく洗わずに使用して野菜を切り、塩漬けしたものでした。
包丁やまな板を介して魚介類の「腸炎ビブリオ」が野菜に付着し
塩を加えて３時間ほど室温に放置して漬け込む間に増殖して、食中
毒を引き起こしたものと考えられます。
◇食中毒予防の３原則◇
（１）菌を付けない
・肉汁や魚から出た水分を他の食品に接触させない。
・食品を扱う際は、前後手をよく洗う。
・調理器具やふきんは使用する度洗う。
・キッチンを清潔に保つ。

（２）菌を増やさない
　細菌の多くは、１０℃で増殖スピードが遅くなり、マイナス
　１５℃で停止するので
・食品保存には冷蔵・冷凍庫を活用する。
・収納は７割程度に抑え、扉の開け閉めを控える。
・食材は、早めに使い切る。

（３）菌を殺菌する
　菌の大半は、しっかり加熱する事で死滅します。
・肉は肉汁が透明になるまで、魚は骨から身がはがれるまで
　火を通すのがベストです！
・手や指にキズがあったり手が荒れていると、キズ口で繁殖
　している黄色ブドウ球菌が毒素を出し、食中毒を引き起こし
　ます。おにぎり・おはぎなどは、手袋やラップを使用すると
　いいですね。