子どもの楽観思考を伸ばすコツ ! ロール・レタリング とは? |
苦悩の中で、大きな部分を占める人間関係。難しい人間関係を整理するために有効なのが、
ロール・レタリングです。私たちに必要なのは、現実をしっかり洞察し、整理することです。
ロール・レタリングはそのための技法です。
子どもがノートに向かい、問題の相手に対して手紙を書きます。
指導者は子どもとの人間関係を構築しながら、心を開かせるようにします。その後 (直後から数日後くらい)、今度は自分が相手になったつもりで、自分への返事を自分で書きます。
そしてその後、また自分の立場で、相手に手紙を書くのです。
指導者がいない場合、自分ひとりでも行えます。
ロール・レタリングの方法を確立した春口徳雄 氏は、その編著書の中で、5つの効果を説明しています。
1)文章による感情の、明確化(書くことによって感情や思考がはっきりする)
2) 自己カウンセリング作用(往復書簡を重ねるうちに、自己の問題に気付き、未熟さを改め、成長する方向へ進む)
3) カタルシス作用(相手からの反応もない状況で、自分の心情をさらけ出すことによって、その後は相手への理解と受容を示すことが多くなる)
4) 対決と受容(ロール・レタリングの中で相手との対決を重ねるにつれ、相手の身になって自己洞察が深まり、そこから他者受容がなされる)
5) 自己と他者、双方からの視点の獲得(人間関係を客観的に見ることができるようになる)
ロール・レタリングを行うと、うつ的な気分は改善され、前向きなアイデア、つまり楽観思考に自然に変わっていきます。
その様子を見ていると、人間は、本来、明るいほうに進んで行きたがっている存在なのだと思います。
親とのロール・レタリングを実施することにより、子どもが親に心を開いたり、実際に親に同様に手紙を書いて発信することで親子関係の改善が図られた、という記録もあります。
| 星槎大学 助教授 野口桂子
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