カテゴリ:語学全般
外国語の勉強が下手なりに好きなので言語学関係の本をたまに読みます。
タイトルの本はクセジュから出ています。 音声学に、言語史、などなど言語学のジャンルを紹介する本でその学問のあらましを書いています。 インド・ヨーロッパ語族という言葉を学生時代授業で聞いたことのある形も多いと思います。 インドとヨーロッパの言語が同族であると最初に言われたのは16世紀のことです。 その後、サンスクリット語とイタリア語の類似点、サンスクリット語とラテン語、ギリシア語の類似点を探究して19世紀にこのインド・ヨーロッパ語族の考えが広く認められるようになったのです。 類似点が多くても同じルーツを持たない言語もありますし、類似点がほとんどなくても同じルーツを持つ言語もあるとこの本で紹介しています。 初歩的な類似点の探究に始まって、次に歴史的な民族の動きを調べてそして結論を出すのが同じ語族の探究方法です。 これは骨の折れる仕事だと思います。 実際にインド・ヨーロッパ語族という考えの確立にはヨーロッパとインドとの交易、植民地化と関わりがあります。 インドの人々の言語に触れることで飛躍的にこの研究は進んだのです。 今私が住む東アジアの言語の語族はまだ確立がなされていないと同書に書いてあります。 1972年に日本で出版されたこの本。30年以上経ってもまだこの研究は結果を見ていません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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