クロスバイクをカスタマイズしてロードバイクにするのはありか?オールドサイクリストが回答
クロスバイクが登場したのは2000年代半ば頃です。ロードバイクとMTBの中間で街乗りやサイクリングにピッタリ!というセールス文句で普及しました。そしてその頃からカスタマイズが好きな人たちの間で、クロスバイクをカスタマイズしてロードバイク化する話がありました。クロスバイクのロードバイク化はどうなの?という方はもちろん、クロスバイクから始めてロードバイクが気になる方や、カスタマイズが好きな方に参考にしていただければと思います。ありかなしかは目的による結論から言いますと、目的によります。クロスバイクから始めてカスタマイズにはまった人がロードバイクらしさを求めるなら、ロードバイクを買うか、ロードバイクのフレームを買ってパーツを移植しましょう。カスタマイズそのものが楽しくて好きなら、クロスバイクにロードバイクのパーツを付けてもOKだと思います。ただしハンドルの遠さや高さには気を付けてください。気を付けないと腰を壊します。ロードバイクらしい走りを求めるならフレームをロードバイクにした方がいい理由50万円のフレームに10万円の完成車のパーツを付けるのと、10万円の完成車に100万円の完成車のパーツを付けるのでは、どちらが良く走ると思いますか?後者と思うかもしれませんが、実は圧倒的に前者です。自転車の性能は8割くらいはフレームの性能で決まります。ロードバイクらしさを求めるならクロスバイクにロードバイクのパーツを付けるより、ロードバイクのフレームにパーツを乗せ換えた方がいいと私が考えるもっとも大きな理由がこれです。クロスバイクは街乗りや短距離のサイクリングを目的に開発されています。フレームの設計自体がそういう用途を目的にしているため、クロスバイクのフレームはロードバイクのフレームとは軽さや剛性が違うのです。よって速く楽に走るという点ではロードバイクに軍配が上がります。その上、自転車の性能はほとんどフレームで決まるのです。だからクロスバイクから始めた方が、安くロードバイクらしさを得るためにパーツだけロードバイクにするというのはおススメできません。カスタマイズを楽しむならクロスバイクにロードバイクのパーツを付けるのはありスポーツ自転車の楽しみの一つはカスタマイズです。私もパーツを買ってきて付け替えるということを幾度とやりました。自分でホイールを組んで使ったりもしました。フレームだけ買ってきて自分で組み立てるとか、コンポ一式を買って自分で付け替えるということも何度もしました。最近はあまりやらなくなりましたが、ハンドルやグリップの交換くらいはします。このようにスポーツ自転車はロードバイク、MTB、クロスバイクを問わずカスタマイズも楽しみの一つです。またカスタマイズをすることでメンテナンスの腕を上げることにもなります。よってカスタマイズを楽しみたいなら、クロスバイクにロードバイクのパーツを付けてロードバイク風にするのはありです。ただしロードバイクのフレームはドロップハンドルという前に伸びるハンドルを前提としているため、トップチューブがクロスバイクより長いです。ステムの長さがクロスバイクと同じだと、ハンドルが遠すぎてしまいます。ハンドルが遠くなると上半身の筋力が求められるため、よほど筋力がある人でなければ腰を壊します。実際に私の学生時代の先輩で、プロを真似てハンドルを遠く低くしている人がいましたが、腰を壊してドクターストップになりました。私も最初に買ったロードバイクのトップチューブが長かったせいで腰を痛めました。しかしフレームを買い換えたらトップチューブが2cmも短くなり、腰痛がすぐに治りました。このようにハンドルの遠さや近さは腰痛に直結します。クロスバイクをロードバイク化するときは、ステムを短く、ハンドルを高くするよう気を付けてください。終わりに今回はたまたまネット上で昔懐かしいネタを見つけて、書いてしまいました。クロスバイクはスポーツ自転車の入り口としてとても大きな役割を果たしています。ロードバイクが高騰する現在では、その役割はとても大きいかもしれません。そして趣味はハマるとドンドンこだわりたくなるもので、自転車は機材スポーツであるがゆえにその特徴がとても強いです。楽しくカスタマイズしつつ、用途に合った自転車を選んで、サイクリングライフを楽しみましょう!