カテゴリ:カメラ
今月20日に発売されたニコンマウントの新型Planar 50mm F1.4はCPUが搭載されている。 「これでD40の露出計が作動する」 最初はそう思っていたのだが…。 50mmレンズはフルサイズ機では標準50mm、DX機では75mmのレンズになる。 以前、私の標準レンズは100mmと書いたけれど、75mm~100mmという画角は気になるものを見つめた時の視野に近い。 私の場合、何気なく見つめた時が75mm、より意識して見つめた時が100mmくらいの感覚である。 明るい50mmレンズを装着したDX機はとても使いやすい組み合わせなのだ。 D40は古いニッコール50mm F1.4を装着され、いつも書斎の机の上で転がっている。 初心者向けの機体故に小型軽量でコロンとしていて可愛い奴である。 古い50mmを取り付けた姿はフィルムカメラのようにも見える。 数年前の入門機であるから610万画素しかないが、高感度特性も良く、使われているCCDのためか中々味わい深い色を叩き出す才能も持ち合わせているので手放せない。 コンパクトデジカメの1200万画素よりも遥かに高画質である。 D40にCPUの搭載されていないレンズを装着すると、ただの箱になる。 内蔵露出計も作動しないので、ピントも露出もフルマニュアルを強いられる手間の掛かる奴だ。 マニュアル以外のモードにセットすると「レンズ未装着じゃ~ん」と言い出す困ったちゃんでもある。 普段、手の空いた時に、机上に転がっている困ったちゃんに手を伸ばし、脳内露出計を駆使し、適当な絞りとシャッター速度をセットして「ありゃ!1段アンダーですかぁ (^^ゞ」などとブツブツ言いながら身近なものを撮影して遊んでいる。 30数年前、オリンパスOM-1で撮影していた頃の思い出などがオーバーラップしたりして楽しい時間なのである。 困ったちゃんに新型Planar 50mmを装着すると、フォーカス以外は全ての機能が使えるようになる。 小気味良く撮影し、液晶モニターには露出の揃った絵が並ぶ。 困ったちゃんが出来の良い子に変身するのだ。 「でも…、なにかツマラナイなぁ」 濃密な楽しい時間が希薄になったような気がするのだ。 撮影現場では手の掛からない子の方が良いのだが、書斎の相棒としては面白くないのである。 困ったちゃんにはAi Nikkor 50mmを再装着し、新型Planar 50mmはD300sの常用レンズ、D700の標準レンズとして使うことにした。 滑らかなフォーカスリングの感触、Zeissらしい深みのある色合いが素敵である。 不便だから面白い。手間がかかるから楽しい。 パイプ喫煙にも似ているのかもしれません。 Carl Zeiss Planar 1.4/50mm ZF 2 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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