"衣服ロス"が大きな問題となっていることについて
衣料品の廃棄ロスが問題にされています『日本では1年間で29億着の衣服が供給されているが、半分以上の15億着が売れ残っているといわれ、その多くがブランド価値を保つために新品のまま廃棄処分されている。こうした"衣服ロス"は今、大きな問題となっている。」こうしたことが、先日テレビでやっていました。巨大なアパレルチェーンや大手のアパレルメーカーなどは、半年以上前に売り上げを予測し新商品を発注しますが、トレンド予測が確実に当たるわけではなく、また今は流行もほとんどないので、100%売り切るのが相当難しいのです。そもそも一般的にアパレル業界は定価で売れると見込む倍の数量を作ると言われていて(常にボリュームある売場を維持したいから)それが多くの廃棄ロスを生んでいるのです。では、そんな中でコスコジはどうか?コスコジがお付き合いしているメーカーは小さなメーカーさんが多く、そこでお願いするお洋服の大半が受注生産であり、日本製の少量生産です。展示会で発注してから、2〜3ヶ月後に入荷する流れで、1メーカーに対して年に4回〜5回細かく少量発注を繰り返しています。そしてもちろん発注したものは全て買取して100%お支払い、お店でも廃棄した商品が12年で一度もありません。(なぜそんな事ができるのかの詳しい部分は次の機会に)メーカーさんにとってもオーダーをいただいてから洋服の生産するので、リスクが少なく「廃棄ロス」も極端に減らせるので、先の問題はおおむね解決できるのです。ただ、このやり方は販売し、人気商品が見つかっても、追加がなかなかできないという大きな悩みにつながっています。小売店の多くは人気商品を見つけてそれに対して追加を繰り返し、売上を積み上げていく。そのやり方が一般的だからです。ただ僕らはその「ほとんど追加できない」ことを、しっかりお客さんに理解してもらい、逆に商品ひとつひとつの希少性に変え、他の人とかぶらないことを価値にして販売しています。日本の技術を大切にした小さいなメーカーと一緒に協力しあいながら、廃棄ロスゼロで進んでいくことは、お客さんとの人間関係と同じくらい大切にしたい部分です。(もちろんロスがないことは、メーカーと僕ら、両方の会社の財務にとっても大切)大きな売上やたくさんの利益は取ろうとしても、とれませんが、お客さんに本当に価値ある商品を届けて、長く商売をしていくにはいい方法だと思いますし小さなお店が生き残っていく、道のひとつだと思います。