私と猫と編み日記-幸せな女と思われたい-

20：30だった。
御茶ノ水にいた。
今日は水曜日で
私の唯一の趣味の日。

私はまたウソをついた。

会社には「水曜だから、早く帰ります。」
姉には「水曜だから、遅くなる」
「だから」って、曲者なんだな。


だけど、私は御茶ノ水でコーヒーを飲んでいた。

水曜は習い事の日。

6：30には行っていないといけないのに。

私は、その時間新宿にいて
欲しくもないＣＤを買っていた。
なにか理由をつけたかったんだ。
どうしても欲しいＣＤがあったんだって。

家に帰ることもできずに
御茶ノ水に行って
友達が終わるのを待ってた。
本当だったら、私もその友達たちと一緒に授業を受けているはずなのに。

友達にもウソをついた。
「今日は残業だから、終わった後の飲みだけ行くから」
「おわったけど、今から行っても3時間目の途中になっちゃうからさー。終わるの待ってるねー」
うそばっか！

「こんな～糸が～なんになるの～？」
私のウォークマンから流れる曲。
こんなときに、選曲ってなくね？なんっつって。

自分でも一体なにがしたかったのかわからないんだけども。

行きたくなかったわけでもない。
帰りたくなかったわけでもない。

友達から
「先生も寂しがってるよー」
なんて。

へー。

あいつ、私に恋してんじゃね？

「ごめんねっつっといて」なんて。

それから、15分後。

私は走っていた。

学校に向かって。

先生に会いたかったわけでもない。

もちろん恋なんかじゃない。

授業を受けたかったわけでも
走りたかったわけでもない。

あと15分で授業が終わる。

いまさら！！！！

人生が終わるわけでもないのに。

残り10分で
教室に駆け込んできた私を見て
みんなが目を丸くしていた。

そりゃそーだ。
一番びっくりしていたのは、私だもん。

何しにきたの？って言われたら
間違いなく、どもるっつーか
一言も答えられなかった。


私だって
どうしてあんなに走ったのか
わからないんだから。


ウソがいやだったのか
急にさみしくなったのか。

わからないんだから。

「麻実ちゃんのほうが恋してるんじゃないの？」
なんつー声も聞こえてきた。

そう思われてもしかたないよなー。


でも、恋じゃないっつーの。
青春とはとんと昔にさよならしたっつーの。

でももしそうならば
それは、季節のせい？

去ってく冬が切なくて、いとおしくなったのかも！

油断すれば、周は花粉の話ばっかりしてるし。

春ってやだ・・・・・・・・・・・・・・・。



人を狂わせる。


つまり、すべては春のせいってことで。


じゃー今日も終わって、明日はどうなのよ！？

（2008/2/28）