私と猫と編み日記-幸せな女と思われたい-

私は壁を作りたい。
いや、つうか、友達曰く、
既に製作済（らしい）。私。
そして、それ、結構厚くて高い。
意外に、ガテン系。
しかも、技術系。
将来も安定。食いっぱぐれなし。

いやね、なんの話かっていうと
私は恋愛に対してというか、男に対してすごく慎重。（らしい）
で、友達が、「壁を作ってる」って。
言われてみて、なるほどそうかなって思った。
男を避けるとか、緊張して話せないとか
全然そーゆーのはないんだけれども、
恋愛っつーのが絡んでくると
一気に一歩引いてしまう。
急に意識して話せなくなるっつーのでもないんだけど
相手の出方を、目を細めてみてしまう。

でもね、それってそんなに悪いことでもないよって。
私は思うんだけど。
そんなことばっかりしてると婚期逃すよ？ってのは
この際、ちょっとそっちの方に置いておいて。

2年前くらいからの知り合いがいるんだけど
どうもね、話が合うような合わないような
私たちは似てるような似てないような。
そんな人。
だけど、私たちはいつもタイミングがずれている。と思う。
いや、そうは言っても、本人と、本心の部分では話したことはないから
ほんとのところは分からないし、
私の想像っつーか、妄想の部分もあるんだと思うんだけど。
だから、

『私が思うあいつと私』

私たちはほんとに、強い絆があるような気もするし、
恐ろしく脆いような気もする。
そうやって、いつも、正反対のものを持ち合わせてると思う。
そして、私たちは、今までも、多分これからも、
いつも、もう少しで指先が触れ合う距離でタイミングがずれている。
私に彼氏がいるときは、アイツは一人ぼっちで誰かを探してる。
アイツに彼女がいるときは、私は恋を探してる。
私が、優しい気持ちで、あいつを見る日は
あいつは、私につっかかってくる。
私が女だけで飲みたいなーって日には
あいつは「僕も一緒に行きたい」って言うし
逆に私が今日は誘ってやるかなって思う日は
「今日は疲れてる」とか言っちゃって。
なにこのー！？ですよ。ほんと。

それで、私。
私は、あいつに近づきすぎると、焦って距離を取ろうとしてる。
それは、駆け引きとかそんなんじゃなくて
このまま近づいて行って、知らず知らずの内に
どんどん距離が狭まって、
あいつと、向き合うことになるのが怖い。
私は、あいつに恋をしたくない。
それ自体がもう恋なんじゃないの～？って話なんだけども
私の知る限り、恋してる私はこうゆうんじゃない。

あいつと一緒にいて、楽しいー！！って思う。
あいつも、楽しかったー！！って言う。
あいつとまた飲みに行きたいー！って思う。
あいつも、また飲みに行こうねー！って言う。
今日は来てくれてありがとーって思う。
あいつも、呼んでくれてありがとうって言う。
あいつ、面白い男だなー！！って思う。
あいつも面白い女ー！って言う。
あいつの字が好きだなーって思う。
あいつも、アサミの字すごく好きー！って言う。
だけど、ずっと一緒にいたいー！ってのは違う。
あいつも、それは言わない。
というか、私なんか、臆病だから、
そんなこと、思っちゃいけないって思ってる。

だって、私、今のこの私たちの関係って素晴らしいって思うから。
それを、壊すなんてことはしたくない。
だから、いいじゃん？って。
このままでって。

この先、あいつが彼女と別れたりする事があって
その時に私に誰もいないなんて
タイミングがあるかもしれない。

で、その時になんとなく、お互いに「あれ？」って思うこともあろうかと思う。
人生はミラクルだから。
だけど、その時、多分私は
すっごくすっごく、あいつの出方を探ると思う。
だって、こんなところで、なんとなくの雰囲気に流されて、
今までの全てが壊されるなんてことは、
私たちに限ってあってはならないと思うから。
で、多分、あいつも、すっごくすっごく探るんだと思う。
それで探ってるうちに、お互いに疲れて、
やっぱり、他を見つけるんだ。

だけど、私はあいつに言った。
半分冗談で。でも半分は、いつかきっと離れていく事が寂しくて。

「10年後、もし私たちがお互いに一人だったら、結婚しましょう」

って。

まあ、私にとっては、10年後結婚してないなんて事は、
普通に有り得る話だけど、
恋多き男のあいつが
10年後に結婚してないなんて事はあり得ないし。
つうかもしそんな事があったら、
私はあいつがレディーボーイにでもなったんだと疑うもん。

まあ、あいつもあり得ない話って事を前提になんだろうけど
紙とペン貸して！なんつって。
サインしてた。
おいおい。って。
証拠を残すなよって。
まあ、結婚しましょって言ってるわけじゃないから別にいいんだけど。

でもその、破られる約束を前に、ちょっと嬉しくなってる自分に対して
なんだかなーって思う。
もっと素直になれたら
こんな気持ちを持たずにすんだのかなーって。
素直になれれば、
そんな意味のない約束なんかしなくてよかったのかも知れないなって。
そしたら、このあいつとの関係を壊したくないなんて思わずに
もっと、素敵な関係を作れたのかもしれないなって。
最初から素直になってれば
こんな不消化でいなくてよかったのかなって。
まあ、それは、後の祭りでしかないんだけど。


だから、私は、透明の壁を作りたいって思う。
壁なんか、ないように見えるの。
すっごく開放的。見えすぎ。近寄り易さが売り。
だけど、それは、お呼びでないものが近づいて来たときは
距離を取ることができて、自分を守る。
入り込めそうで、絶対に入れない。
だけど、隠れてばかりいないで済む。
距離を取りながらも、向き合うことが出来る。
ありのままの自分を、曝け出す事が出来る。
時には、いいタイミングを見て、自分から取り除くことが出来る。

私には、そうゆうのが必要なのかなって。

しっかり、世の中みて行こうぜって。

で、今朝起きたらコンタクトの調子が悪くて
世の中っつーか、目の前が全体的に白っぽい。

人生ってやっぱりサプライズ。

（2008/7/3）