私と猫と編み日記-幸せな女と思われたい-

洋ナシっつー名前はね
もちろん知ってるわけ。

あのおっさん、洋ナシ形体系だねーとかもね
結構、影でコソコソ噂してるわけですよ。

だけど、実際どんな味って言われると
ちょっと口ごもるっつーのかー。

あたしなんてね、
ラ・フランス風味ゼリーとか
ラ・フランスの果実酒とか
そんなんしか知らないんですよ。

実際のあの子の果肉っつーの？
それ、食べたことなかったわけ。

でもさ、なんつーかな。
それでも、なんら障害もなく
結構普通に生きてきてるんですよ。

あーラ・フランスね。
あー・・・そうそう・・・あれあれ
って言っておけば別に問題なし。

ところが、
山形のお客さんから
会社にラ・フランスが届いた。

洋ナシでしょー？
なんていいながら
開けてみたんだけどもね。

おいしいのかなーって言ったら
隣の席の男
「食べたことあらへんの！？」
ってまるで人間じゃないみたいな顔してました。

ちっって思って。

そんなん、みんな普通食べたことないですよ。
って返して置きました。


じゃー３時にでも剥きましょうっって
わーい！
ってことになったんだけどもね。

因みに、「わーい」
って言ったのは、あたし。

で、３時近くになって
あれって思って。
誰が剥くの？って聞いたら
え？って顔された。

あ、あたし・・・ね。って。

そしたら、あの子すげぇ歪な形してんのね。
リンゴっぽくは絶対剥かせないって態度。

しかも、身は結構柔らか目。
人数分剥き終わった頃には
もう、３時半回ってました。

ちゃーちゃーちゃーとみんなに配りに回ったんだけどもね
派遣の女の人
「あたしこれ大好きなんですよ」って言ってた。

え？これみんなそんなに食べたことあんの？って。
そんな、大好物を語れるくらい場数踏んでんの？って。

キョロキョロしたら、
なんか、みんな「あーこれこれ、季節が来たかー」って顔してた。

完全に取り残されてる感。
拭えなかった。

で、気を取り直して
初体験ですよ。
あたしの口に、ラ・フランスとやらが入ってきた。







すげぇ




ほんとすげぇ。



なにこいつ。


ジューシー。


ほんとにラ・フランス風味の味がしますね！
って言ったら
あっちが真似してるんやって言われました。

あたし、果物ってあんまり好きじゃないし
１人暮らししてて絶対自分じゃ買わないけど
桃と巨峰だけは別物よって思ってたわけ。
あの２つは優秀ですからね。

だけど、今日、ラ・フランスがそこに加わった。

感動して、
帰って早速母親に電話した。

私「ラ・フランス初めて食べたの」

母「そうなの。よかったわね。」

私「今、季節なんだって！結構高いらしいよー」

母「・・・・」

私「うちじゃーあんなの出てきたことなかったよねー？今度帰ったと・・・」

母「お母さん、和梨の方が好きだわ～あとリンゴとかミカンとか」

全く持って食卓に上げる気も
今度帰るときは買っておくっつー気もゼロです。

しばらく、ラ・フランスブームが続きそうです。