私と猫と編み日記-幸せな女と思われたい-

今日は、父親がいない日って事は
ほんと、再三確認した。

あたしの人生の中で
こんなにも慎重に確認することって
そうそうないですからね。

いつも、うっかり八兵衛を謳ってますから。あたし。

まあね、実家に帰るのもどうかと思うんだけど。
なにせ、つい先月、
絶縁（一方的）を誓いましたからね。あたし。
二度と、敷居をまたがねぇって。

母から誘いがあったときも
全然、行く気しなかったわけ。
つーか、断る気にも満ち溢れてた。

ほんとねー。
だから、母親って凄いなって思う。ほんと。
うっかり、あたしの弱点っつーか、
好物の餌を握られてました。
しかも、それを巧みに使いこなしてる。

『お父さんもいないし、こっち来てピアノでも弾けばいいじゃなーい』

って言ってた。

しかも、

『免許の更新もあるでしょー。あなた、免許の住所変更してないじゃない』

って付け加えてた。

ピアノとか言われちゃって
もうね、俄然、行く気に満ち溢れた。

ほんとね、
弾きたい。

なのに、電子ピアノ購入がねー。
なんつーか、なんつーか、
結構先が長いわけ。
あたしのピアノのある生活っつーのが実現されるまで。

もうねー
下準備はバッチリなんですよね。
弾きたい曲の楽譜は揃ってる。
または、ネットでツルっと見つけて印刷してる。

ウォークマンで
散々リスニングもしてる。
なんなら、空で口ずさめるくらい。

楽譜もね、穴が開くほど眺めてるわけ。
ほんと、指の動きとかも
イメージトレーニングも欠かさない。

もうね、半分弾ける気にもなってたわけ。

才能開花？っつーね
心配もしてた。

ピアノの前に座れば、
こっちのもんだと思ってましたからね。
指なんてピョンピョン動く予定でいた。

そんな中の
まさかのピアノが弾ける機会。

もらったーと思いましてね。
そそくさと出かけてきたっつーわけ。

あ、免許。
免許もあった。

まあ免許の話はまた後ほどっつーことで。

で、さってね、
すちゃってね、
楽譜を置いたわけ。

で、さてとって弾き始めた。



っつーか、
弾き始めようとしたら
まるっきり弾けなかった。

イメージトレーニングとかね、
あれ、駄目だね。
全然、役に立ってなかった。

余りにも久しぶりのピアノで
指が動かないどころか、
音符読むのも怪しかった。

イメージトレーニングでは
出来てたんだけどもなあー・・・・・・・。

びびった。
全然、曲にならなくて。

もうね、英雄ポロネーズなんて
夢のまた夢だね。

だいたいね、
両手では上手く引けなくても
右手のメロディー部分は弾けるんですよ。

イメージトレーニングでは
両手でバッチリ弾けてたんだけどもなあー・・・・・・・。

でもねでもね、
右手すら弾けなかった。
ほんと、ちょっとリズムが・・・・とかの次元じゃねぇ。

ちょっとなにその不協和音ーって。
嫌がらせしようっての！？って。
つーかつーか、一体何弾いてんのー？って。
つーかつーか、何弾こうとしてるー？って。

そんな感じ。

音符に付いてはね、
オタマジャクシかなーって思って。
生きてるんじゃないかなーって。
楽譜の中で、オタマジャクシが
北島康介っぽく泳いじゃってる感じ。


フラットとかも多すぎて
どの音にフラットがつくのか覚えられない。
ヘ音記号とト音記号の位置すらも
ちょっと怪しい感じになってた。

ついこないだまでピアノやってたんですよー
って調子に乗って言ってるけど
その「ついこないだ」っつーのは
さくっと１１年経ってるっつーことはね、
気が付かない振りしてたんだけどもー。

気が付かない振りをしてみても
１１年は１１年。

バイエルからやり直しかなあ。
ソルフェージュもやらなきゃ駄目かなあ。

って落ち込んでたら
追い討ちを掛けるように母親。
「あれ？指の練習終わったの？で、何弾くの？」
って言ってた。


英雄ポローネーズを
弾いてたっつーの。
耳の穴かっぽじって、良く聞いとけっつーの。
微かなメロディーを拾っとけっつーの。

ほんと、節子（母の名前）は黙ってろっつーの！

生まれながらの才能が欲しいっ。