輿論と世論
《公的意見=輿論》と《世間の空気=世論》 「1946年に当用漢字表が公布される以前は、「輿論」と「世論」とには区別があった。前者はPublic Opinionの、後者はpopular sentimentsの訳語として用いられた。日本語でいうと「輿論」は「多数意見」で、「世論」は「全体の気分」となる。佐藤卓己はこの違いを指摘した上で、現在は「輿論」は「理性的討議による市民の合意」で、「世論」は「情緒的な参加による大衆の共感」であると定義している。」 輿論はよろん。世論はせろん。今マスコミは世論をよろんと読む。そして意味をわざといっしょくたにする。世論調査と称するものは世間のムードを現すに過ぎない。 よろんちょうさと街の声、それからキャスター諸氏のスケジュール通りのせりふのコラージュで構成された、ニュースと称される茶番。もう飽き飽きだ。