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カテゴリ:本
講談社選書メチエの一冊です。2000年の発行ですが売れたのでしょうか?
無理でしょうね。とても面白いのですが、あまりにもお勉強の本なのです。 「私はこんな切り口で、つまり女性の下着の変遷からイギリスの近代を描きました」という学生の論文です。実際にサセックス大の修士論文を単行本にしただけのものです。確かに女性誌というこれまであまり学問の資料として扱われなかった素材で考察を進めていくのはいいのですが、そもそも、そういう視点からしか大衆は世の中をみなかったのであり、その様な視点の重要性に気付いていた人間なんて日本にさえいました。 例えば著者の戸矢理衣奈さんの大学の大先輩にあたる大宅壮一(東京大学文学部社会学科に籍をおいていました)などは、そのジャーナリズム活動の資料として一般の雑誌を広く収集し(大宅壮一文庫)ていたことは有名です。 下着の話ではなく女性の自らの体への意識、まなざしの誕生を述べた本です。お勉強が好きな人向けの本といえますね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 23, 2011 06:49:39 AM
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