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テーマ:映画館で観た映画(8566)
カテゴリ:洋画(あ行)
原題: ELEGY 監督 : イサベル・コイシェ 出演 : ペネロペ・クルス 、 ベン・キングズレー 、 ピーター・サースガード 、 デニス・ホッパー 、 パトリシア・クラークソン 公式サイトはこちら。 <Story> 著名な大学教授デヴィッド(ベン・キングズレー)は、今日もテレビで自分の著書を解説している。 表面的には「成功者」の彼だが、家庭はとうの昔に壊れ、息子(ピーター・サースガード)とも良い関係を築けない。 また、女性には愛よりもSEXを求める日々を送っていた。 そんな彼の前に美しい学生コンスエラ(ペネロペ・クルス)が現れる。 娘ほど歳の離れた彼女にデヴィッドはひと目で虜になり、親密な関係になる。 しかし、いつか来る「別れ」を恐れ、 デヴィッドは彼女との関係に一線を引こうとする。 エレジー - goo 映画 <感想> まさか2月3日に映画を観ている、しかもはしごとは思いませんで・・・。 天然が早く決着がついてよかった。 この日はすることがないので、気になっているこれが終了しないうちにさっさと行かないと! とお出かけです。 何と言っても、イサベル・コイシェ作品ですからね。 これは観ておかないと。 恋。 いくつになっても、それはある日突然嵐のようにやってきて、 ルールも順序もなく、初めての経験だけを与えてくれるようなもの。 女性にかけては百戦錬磨、老境に達しているデイヴィッド。 快楽として、慰めとしての異性を求めていただけの彼の前に現れたコンスエラ。 彼女の持つ、内からにじみ出るような何とも言えない魅力に、どうしようもなく惹かれるデイヴィッド・・・。 そう、恋って、「どうしようもない」ものなのです。 お互いの状況とか、そんなものは一切お構いなしに、やってきてしまう。
ペネロペ・クルスって、「度胸がいい」女優なんだなと本当に思います。 気風がいい、って言った方がいいのかな。 『ボルベール <帰郷>』でもそう感じましたが、今回も、この役に必要なことは全て引き受けたという気がしました。 そのくらいの気迫を感じた彼女のヌード。 でも、もともとが素晴らしいから、彼女が演じると役がさらに輝いてくるようです。 女なら誰しも、自分の全てを受け入れてくれる相手が出てきてしまったら、 もう他の誰かには行けないし、戻れない。 愛して、愛される女性の心の弾みを表現しつつも、 30歳以上も年上のはずのデイヴィッドよりも、はるかに大人びた考えを持つコンスエラの役はかなり難しいですが、それをさらりと演じているペネロペ・クルス。大胆で、かつとっても素敵でした。 そして相手のベン・キングズレー。彼もまた素晴らしかった。 結婚が破れて幻想としか感じられなくなり、20年来続いている女性(これも元教え子だったりするのよね 苦笑)との関係もどことなくマンネリとなり・・・。 コンスエラはそのような固定観念を全て吹き飛ばしてくれた存在となってしまった。 彼女が現れたらもう、フレンドの女性なんてもう、色褪せて見えてしまうのでしょうね。彼女とは既になあなあの関係でもあったし、それに何と言っても、全てを投げ出してまで守りたいものがコンスエラにはあったから。 やはり、男は、女で変わるのですね。 全てを知りたい・・・ そんな魅力のある人が目の前に現れてしまったら、 自分の境遇や年齢などお構いなしに、少年のように心が躍動してしまう。 そして、現実に引き戻された時に迫ってくる不安に苛まれて、心と裏腹なことを口走る・・・。 それも相手と自分との距離を測りかねてしまうからなのでしょうか。 ですが、本当に相手を丸ごと受け入れられると気がついた時から、 その余計なものはことごとく過ぎ去って、 ただただ、相手を見つめていくこと、そばにいてあげることができるのかな。 こんな風に愛されてしまったら、女はもう、 他に思い残すことはなくなるのかもしれません。 そのくらい濃密な愛がありました。
今日の評価 : ★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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