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テーマ:映画館で観た映画(8512)
カテゴリ:洋画(は行)
原題: VERSAILLES 監督:ピエール・ショレール 出演:ギョーム・ドパルデュー、マックス・ベセット・ド・マルグレーヴ、オーレ・アッティカ、パトリック・デカン 鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ 公式サイトはこちら。 フランス映画祭2009 公式サイトはこちら。 <Story> 17世紀フランス繁栄の証で、今なお観光客で賑わう世界遺産・ベルサイユ宮殿。 その宮殿の森に、現在多くのホームレスが暮らすのを知る人は少ない。 社会からはみ出て生きる男・ダミアン(ギョーム・ドパルデュー)は、 ある日突然、母親に置き去りにされた5歳児・エンゾ(マックス・ベセット・ド・マルグレーヴ)の世話をする羽目に。 全てを諦めたかのような男・ダミアンと、幼な過ぎて何も分からない子供・エンゾ。 二人の間には、いつしか本当の親子以上の情愛が生まれるが……。 (シネスイッチ銀座ほかで5月公開予定) <感想> フランス映画祭2本目は続けてこれ。 昨年肺炎で急逝した、ギョーム・ドパルデューの遺作です。館内満席。 ベルサイユの近くの森では実はホームレスが多いという事実。 母子家庭や貧困、就職難、そういった社会的な側面も持つ映画です。 なかなか思うような人生が描けなくて苦悩するニーナ。5歳のエンゾに一体何が分かるのだろうか。それでも母を慕うエンゾ。だけど絶対に慕う存在はある日姿を消す。 この世で何も頼るものがない子どもが独り置き去りにされる。。。 ダミアンは何も血のつながりがないエンゾと行動を共にし、次第にエンゾに対しての保護者的な責任感も生まれてきてしまう。 だけどその感情はまた、ダミアンにとって足かせともなってしまう。 元来彼は自由に生きたかったのではないだろうか。そこに降って湧いてきた子ども。根は善人なだけに見捨てることはできなかったのだろう。 頼るものができて、信じると消えていく。そんな人生を送っていたら人間ってどうなるのだろうか。根底にあるべき安定が揺らいだ幼少期を送る影響は大きいと思うけど。 それでも人は、信じたいのです。絶対に揺らがない何かを探し続ける。 不安定なダミアンは、演じたギョームの人生そのままだったのでしょうか。今となっては知る由もありませんが。 映画の後はトークショー。 ゲストはピエール・ショレール監督と、内田也哉子さん。 監督は、「敢えて情報を与えないようにした」とのコメント。情報が詰まりすぎている映画が多い今、それに違和感を感じるのでこのようにしたそうです。 ここは人によって好みが分かれるところだろうと思いますが、この試みが映画の一番核となる部分で使われてしまったため、やや表現不足な印象が出てしまったのは自分はもったいないと感じました。 そしてご主人が今や時の人となってしまった也哉子さん。絶対に出るだろうなと思っていた無茶振りな質問がやっぱり司会より飛び出してしまう。 今ここで、それを訊くの? 内田さんは事前のお勉強もしっかりされてて、真剣にトークショーに臨んでいたのに。 これは明らかに時間のロスでもあったし、監督にも内田さんにも失礼であったと感じました。 そしてプレスの数も多かったせいもあるのだろうが、スタッフの私語が多くトークが聞きづらい。 こんな日にカメラも携帯も忘れてしまう自分は運が悪いw 也哉子さん、こっち目線だったのになあ。撮影自由のようでしたから、来年はカメラ持って行こう。
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