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カテゴリ:洋画(は行)
原題:BUS PALLADIUM 監督:クリストファー・トンプソン 出演:マーク・アンドレ・グロンダン、エリザ・セドナウイ、アルチュール・デュポン、ジェラルディン・ペラス 鑑賞劇場 : TOHOシネマズ六本木ヒルズ 「フランス映画祭2010」 公式サイトはこちら。 <Story> ルカ、マニュ、フィリップ、ジャコブ、マリオの5人は、仲のいい幼なじみ。 彼らが結成したロックグループ「ラスト」は、ますます人気を集め、レコード会社との契約も夢ではなくなった。 だが、学業かプロのミュージシャンか、それぞれのメンバーの思いは揺れ動く。 ローラというひとりの女の子の出現によって、仲間たちの微妙な人間関係のバランスは、ますます危ういものになってゆく。 (日本公開未定) <感想> 『モンテーニュ通りのカフェ』でおなじみのダニエル・トンプソン監督を母に持ち、 脚本や俳優として活躍しているクリストファー・トンプソンの監督作品。 出演者も若い顔ぶれが多い。 あらすじだけざっと読んで、もう少し年下の設定かと思いましたが、 割と想像していたよりも大人たちのお話。 バンドものということで、彼らが音楽を通じて成長していったり、そこに女の子が入ってきたり・・・ という、青春もののカテゴリに近い。 特にバンドのボーカルなんかする人って、個性が強くないと支持されない訳だけど、 ここに出てくるマニュなどはまさにそう。 (ただしプロのバンドのボーカル的なカリスマ性まではいかなかったようにも思うんだけど) 彼がルカに当たり散らす所なんかは、『アンヴィル』を思い出してしまいました。 あれも確か、甘えたいリップスが、大人なロブに当たり散らしてわがままを言ってましたっけ。 そういう子どもな要素を持つ人と、大人の要素を持つ人が一か所にいるっていうのもバンドの特徴なんだろうか? どこかでバランス取るためには、そういうメンバーに必然的になってしまうのかもしれないですね。 ルカなどは、日本人だったら岡田将生くんなんかが演じたら似合いそう。 ただ、ローラに匹敵する日本人の女優さんっていない。 若いコはみんな脱ぎませんしね・・・。 そういう場面でも、絶対に「まだ若すぎるから」などという理由でなんかお茶を濁さないところがフランス映画のいいところ。 容赦なくリアルに迫っていく。 妥協しないんです。 ほろ苦さも、迷いも、葛藤も喜びも悲しみも。 みんな勢いに任せて過ごしていく日々。 その先に待っているものは考えない。 とにかく今を閉じ込めて走っていけば、先が見えてくる。 若さの勢いですね。 最後にしっかりと抱き合う彼らの姿が素敵でした。 トークショーはクリストファー・トンプソン監督と、ローラ役のエリザ・セドナウイさん。 監督:少年のままでいたいという夢を彼らは見ている。 ロックバンドとして成功したいという夢を見ていて、その神話を実際の物語に組み入れていっています。 ルカとマニュの友情は、ある意味愛情に近い。 エリザさんはモデル出身の女優さんだけあって本当に綺麗です。 この中に出てくるローラは、バンドのミューズであり、また破壊者でもあるという複雑な要素を持っている。 劇中で「ジョン&ヨーコ」というセリフがあるけど、まさにそんな感じの役です。 エリザ:(複数の男性と恋愛する女の役を本作ではしていて、俗にそういう女性は計算高いと言われるが、あなたはどうですか?という問いに対して)私も22歳の普通の女性ですので、私生活ではいろいろな人と出会ったりしていますが、あくまで22歳並みのことはあります。 日本に来てから、そういう質問が多くて困っています(笑 俗に日本でも「青春映画」っていうカテゴリがあるように思いますけど、 日本のそれとはやはりアプローチの角度が違いますね。 あくまで大人であり、クールであり、 ごまかしていない映画でした。 ********************************** 今日の評価 : ★★★ 3/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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