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テーマ:映画館で観た映画(8573)
カテゴリ:洋画(は行)
原題: Flamenco Flamenco 監督: カルロス・サウラ 出演: ホセ・メルセ、サラ・バラス、エバ・ラ・ジェルバブエナ、パコ・デ・ルシア 鑑賞劇場 : 新宿バルト9 第7回ラテンビート映画祭 公式サイトはこちら。 <概要> 長年に渡ってラテン音楽やダンスを探究し、華麗な映像美で人々を魅了してきたスペイン映画界の巨匠カルロス・サウラ監督が、史上最高のフラメンコ歌手、ダンサー、そしてギタリストたちを集めて一つの映画にした。 アンダルシア出身の名歌手ホセ・メルセ、フラメンコ界のカリスマとして世界に知られるダンサー、サラ・バラス、スペインを代表するギタリスト、パコ・デ・ルシアらが、華麗なパフォーマンスを披露する。 狂おしいほどに情熱的なフラメンコの世界をドラマチックに描いたダンス&音楽ドキュメンタリーである。 (公式サイトより) <感想> 新宿バルト9では本日が最終日だったラテンビート映画祭、ようやく行ってきました。 何せここんとこ忙しくて。。。 仕事帰りに行く気力&時間なく。 無理してもしょうがないのでね。 『ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い』や、フラメンコの映画でも知られるカルロス・サウラ監督作品です。 内容は、フラメンコの曲が流れ、ダンサーの映像も合わせて出てきますが、 とにかく映像そのものがとても美しい。 だから飽きない。 アングルも背景も、徹底的に研究されていて、 1人1人の人物そのものが生き生きと、美しく見えるように計算されている。 監督のフラメンコに対しての傾倒が感じられますね。 いかにして美しく大胆に、その曲やダンサーの良さを出せるかを考えた結果の映像ですから。 字幕ですが、曲名と演奏者、ダンサーは出ますが、 曲そのものに対しての字幕はありません。 最初「曲の字幕ほしいなー」とも思いましたが、これは実はないほうが正解なんだろうなと途中で思い始めてきました。 曲の字幕がないことで、観客はパフォーマーに意識を集中させることができるんです。 言葉は分からないかもしれないけど、フラメンコの情熱は伝わるはず。 そういう絶対の自信があるんだと思います。 そしてフラメンコにも実にいろいろな形があることに驚かされる。 ダンサーたちも年齢・性別関係なく踊る。 それが彼らの血となり肉となっているから、もう止められない。 そんな感覚は人々を生き生きとさせるんでしょうね。 顔に活気がありました。 生きていくことを楽しんで、感情を正直に伝える場所が、フラメンコのステージなのでしょう。 そのシチュエーションも本当に様々で、 晴れの日も、雨の日も、昼も夜も、全てがフラメンコにマッチしているんだよということを伝えたいかのようなバリエーションに富んでいる。 カメラワークも見事で、床に写し出されるシルエットまでも計算して撮影しているのには驚かされる。 最初と最後の映像がマッチしているところも気に入りました。 細部にも全然手を抜いてないんですね。 エンドロールの、最後の最後まで計算され尽くしている。 これはうれしい配慮です。 いつまでもずっとこの音楽に浸っていたい、そんな気にさせられます。 最近では似たようなテーマとして『アルゼンチンタンゴ』を 観賞していますが、 あれよりももっと人物たちの表現が分かりやすい。 セリフがない分、表情に集中させる画像になっていたし、音楽も魅力的に引き出せていたような気がします。 美しさに圧倒された作品でした。 ********************************** 今日の評価 : ★★★★☆ 4.5/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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