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テーマ:映画館で観た映画(8573)
カテゴリ:洋画(か行)
監督:パブロ・トラペロ 出演:リカルド・ダリン、マルティナ・グスマン、ダリオ・ヴァレンスエラ 鑑賞劇場 : 新宿バルト9 第7回ラテンビート映画祭 公式サイトはこちら。 <Story> ソーサ(リカルド・ダリン)は交通事故専門のベテラン弁護士。 終始、病院のERや警察に出入りし、ハゲタカのようにクライアントを探し回っている。 一方、赴任してきたばかりの若い女医ルハン(マルティナ・グスマン)は、ERにひっきりなしに運び込まれる交通事故の被害者の対応に追われ、満足に眠ることさえできずにいた。 二人は、ルハンが道で被害者を救援中に出くわし、恋に落ちていく…。 (第7回ラテンビート映画祭 公式サイトより) <感想> 今日本でも公開中、大好評の『瞳の奥の秘密』に主演のリカルド・ダリン。 彼の主演ですのでこれも見逃せません。 行って来ました。 この映画、日本公開されたらお客さん入りそうですけど。 マルティナ・グスマンも、草刈民代さんに似た雰囲気の美女ですね。 アルゼンチンならではと言いますか、弁護士として同じ仕事をしていても、 こんなにダーティな部分ばかりを引き受けなければいけないという不条理があります。 如何にして金になる部分を多く引き出すのかってことです。 「ハゲタカ」という言葉がありますが、自分の利益が自分だけのものにならないからくりもある。 他人から奪って生きているんですね。 『瞳の奥の秘密』にもありましたが、このあたりに綺麗事だとか、正義だけでは生きてはいけないアルゼンチンの実態が見えてくるようです。 いつかはここから抜け出したいと思っているソーサ。 その想いはルハンに出会ったことで明確になるのだけど、そう簡単には行かない。 そしてルハンもまた、ソーサとは距離を置かないといけないと思っていても、 いつの間にか彼を追い、心配している。 放っておけない。 彼女自身も心に闇を持ち、ソーサとは同じ匂いを感じていたのだろう。 同じ歩みとわかった男女は、そうそう簡単に別れることはできないから。 この救いのない結末が一体どこに向かうのだろうという閉塞感が、 アルゼンチンの現状そのものになっている。 そしてその道を選んでいくのは彼ら自身。 ルハンは軌道修正しようとしているけど、もしかしたら彼女の存在は、善であっても ファム・ファタールになっているのかもしれない。 変えられない結末に向かって進んでいく2人が印象的でした。 *********************************** 今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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