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テーマ:映画館で観た映画(8566)
カテゴリ:邦画(あ行)
監督: 瀬田なつき 出演: 大政絢 、染谷将太 、鈴木京香 、田畑智子 、三浦誠己 、 山田キヌヲ、鈴木卓爾 公式サイトはこちら。 これも東京国際映画祭では「日本映画・ある視点」部門でしたが、 時間が合わずに断念した作品。 やっと観に行けました。 染谷くんは『パンドラの匣』で初々しい感じだったのが印象に残っています。 原作はコミックなんですね。 これも未読。 みーくんの、ちょっと人とは違う?系を見守りつつも、 だんだんと明らかになるまーちゃんの壊れっぷりにも驚かされますが、 それにはそれなりに理由がある。 下地になっているのが、小学生の時に揃って監禁された過去と言うことですが、 これも、そのまんま出してくるわけではない。 ここがポイントなんだと思います。 まーちゃんが何で「みーくん」と言い続けるのか。 それはもう、そうなっても無理もないと言うべきでしょう。 心が壊れ切っている訳ですから。 今までにいくつか、幼児や少年少女を監禁するという事件がありましたが、 やっぱり犯人の性質は尋常じゃなく、当然ですけど理解し難いものがあります。 その犯人の周辺の人物たちもまた、犯人に絡め取られてしまっているわけで、 これも一種の犯罪被害と言える。 少しだけ勇気出して欲しい・・・ と思うんだけど、 実際は恐怖でとてもできなくなってしまうんじゃないでしょうか。 話を戻して、みーくんとまーちゃんのある種の「異様」は、 ファンタジーというオブラートでくるまれる形で進んでいきます。 屋上のシーンなんかもそうですね。 そしてその異様さとか、不自然さなどには理屈としての説明がなく、 シーンとしてのみ伝えている。 これは統一感があってよかったと思います。 下手にくどくどと言わない方がこの場合はいい。 で、みーくんですよねえ。 観客に、「そうなのか!」と一旦は思わせておいて、実はそこから仕掛けが 始まってくるというのも、うまい。 他の方のblogのコメント欄に最近、 「グリム童話って本当は怖いんだよね」とコメントしたことを思い出したのですけど、 本作もそのような印象がありました。 怖いから、実はファンタジーやギャグとして何事もなかったように扱う。 その本質を見抜く作品です。 今日の評価 : ★★★★ 4/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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