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カテゴリ:洋画(か行)
原題: MORNING GLORY 監督: ロジャー・ミッシェル 出演: レイチェル・マクアダムス 、ハリソン・フォード 、ダイアン・キートン 、 パトリック・ウィルソン 、ジェフ・ゴールドブラム 公式サイトはこちら。 予告がかわいらしいなーって思ったのと、ドタバタも気になったので 早々に観ることにしました。 と思ったら、脚本が「プラダを着た悪魔」(→ もう5年前なんですねー。。)のアライン・ブロッシュ・マッケンナだそうで。 なんか道理でテンポが良くて、それがドタバタだけじゃ終わってなくて、 後味がいいというか、嫌味がない元気さなんですよね。 これは主演のレイチェル・マクアダムスの魅力も大いにあると思います。 実は彼女の作品は4作くらい観ているのですが、 どうも今まであんまりいいなと思ったことがなくて、ちょっと不安でしたけど、 本作の役はとてもいい。 彼女はシックというよりも、元気な感じの役の方が合っているようにも思います。 ベッキーはそれまで勤めていたTV局を解雇されて、 新しく他局の朝の情報番組「デイブレイク」のプロデューサーに就任するんですけど・・・というのが主な設定。 お国柄もあるんでしょうが、アメリカでは、女性が転職しても そのままキャリアを積んでいきやすい環境ですね。 日本はその点、女性が簡単に転職しづらい環境なので、うらやましいなと正直に思います。 その代わり全国ネットの朝の情報番組という重責がベッキーにはちゃんとのしかかってくるんですね。 当然と言えば当然なのですが。 TVの世界では、視聴率が上がらない番組は例外なく切り捨てられて行きますが、 そこで彼女が見せた頑張りの凄さというか、自分を捨ててなりふり構わず番組のため、仕事のために献身する姿はカッコいい。 やったらやっただけちゃんと評価されていくのはほんとうらやましいの一言に尽きますね。 そして仕事と同時に、彼女の恋模様も進行していて、 せっかくできた恋人にも仕事の話しかできずに、次々振られる姿は、 当世アメリカワーキング・ウーマンの現状なんでしょうね(笑) そこに絡んでくるのが、頑固じいさん(という形容詞がぴったりな役)な古参ニュースキャスター、マイク・ポメロイ。 彼は「本物のニュースとは何か」にこだわり続けて家族とまで疎遠になった「伝説のキャスター」。 最近のニュースはなっちょらん!って感じなんじゃないでしょうか。 その彼がベッキーの斬新な、しかしながら前向きな仕事ぶりに心を動かされ、 またベッキーがかつての自分のように、何もかもを犠牲にして視聴率のことばかり考えてしまう人生になってしまうんじゃないかと危惧していく。 ベッキーが、番組の在り方だけにこだわらず、いいチームワークで番組を愛するようになっていったとき、マイクの頑ななポリシーも氷解していく。 それは、共演キャスターのコリーン・ペックとの会話にも現れてきます。 お互いを嫌って本気でケンカばかりしていた2人でしたが、 心がほぐれていくにつれて、その毒舌トークですら番組のネタとしてきっちりハマってくるような気がするのは観ていて痛快。 このベテラン2名、ハリソン・フォードとダイアン・キートンの働き、本作では非常にスパイスとして効いています。 それまでの自分たちの確固たるスタイルと、諦めをかなぐり捨てて、新境地(笑)にチャレンジしていく姿は見てて好感持てますね。 若いレイチェル・マクアダムスとパトリック・ウィルソンのカップルと対照をなしています。 また若者組(!)も、仕事一辺倒になりたくない自分と、仕事を全うしたい自分との狭間で悩みながらも、 お互いにとってちょうどいい距離を探していく関係は、これまた前向きでいいもんです。 仕事って乗っている時は本当に楽しくて楽しくて、脇目も振らずに一心不乱にしちゃってるもんですが、 そこに恋人の存在があると、それが励みになってプラスに働く場合と、 いつの間にか疎遠になったりうまくいかなくなってしまったりというマイナスに行く場合とがあるように思う。 同じ付き合うなら、「この人のおかげで」「この人が支えてくれたから」って思える関係がいいんでしょうね。 仕事をすることで毎度毎度恋をスポイルするのももったいないし、 新しい人を探すエネルギーや時間もないでしょうし。 でも、仕事に打ち込んだ結果、恋人とはこれ以上一緒にいても自分のためにならないと結論を出したのなら、それはそれで1つの結果なんでしょうが。 お互いにこの人と思える人に出会えたら、その存在を大事にしていくためにも、 仕事にも張り合いを持ってやって行けるのがいいんじゃないかと。 ・・・と、映画を観た後でいろいろと考えてしまいました(笑) 仕事をしている人も、かつて仕事をしていた人にも、 仕事とパートナーとの関係を再考させてくれる、明るくて元気な作品でした。 今日の評価 : ★★★★ 4/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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