2013参院選 自民比例区でワタミ・渡邊美樹が辛くも当選 ~どうすればワタミ渡邊は阻止できたか?~
●ワタミ渡邊美樹、ぎりぎり当選ラインに滑り込む非常に残念な結果が出た。2013参院選では自民が改選121議席中65議席を獲得し、主に経済政策の成功や外交政策の好感を反映させた形だが・・・その一方で「ブラック社長」ことワタミ渡邊美樹と「大阪をダメにした府知事」太田房江が比例で当選してしまった。参院選の比例区は非拘束式名簿で、当選順位は得票順に決まる。今回、自民は比例で18議席を獲得しており、渡邊美樹は16位、太田房江は18位だった。つまり、29人の自民比例区候補の中で、渡邊美樹と太田房江が個人名で他の候補を上回ったということだ。二人はその経歴からテレビ出演も多く、特に渡邊美樹はその知名度から「準タレント議員」として個人名得票率が高いと見られ、良識ある自民支持者の中で警戒されていた。渡邊美樹を落選させるためには、自民比例区での個人名投票順で渡邊を下位に回す必要があった。しかし、ワタミ渡邊美樹の擁立に激怒した自民支持者が棄権または第三局に回り、投票をしなかったか、維新やみんなに流れた様子だ。結果として自民比例区は事前のメディア予想の20議席(18-22議席)を下回る18議席にとどまり、知名度に勝る渡邊美樹、太田房江らが当選した形だ。参院選比例区は「党の得票数で議席数が決まり、個人名の得票順で当選してゆく」というシステムなので、ワタミ渡邊美樹でいえば1.他の自民候補者得票数が伸びてワタミ渡邊美樹の順位が下がるメリットと2.自民党の得票数が伸びて渡邊美樹まで当選してしまうリスクを天秤にかけなければならない、自民支持者にとっては頭の痛い選挙であったことは事実だ。●自民流出票のうちわずか4.4%があれば阻止できたワタミ渡邊当選今回の参院選、自民比例は20議席前後を伺う情勢と各紙が伝えていた。しかし、ふたを開けてみると1,846万票で18議席に止まった。今回の投票率52%で計算すると、20議席を獲得するには自民比例で2100万票位を獲得する必要があるので、単純計算して250万票が他党に流れたことから、比例は予想を下回る議席数となったと見られる。いくつかの新聞報道によると、自民支持者で比例区を自民に投票したのは80%前後と他党(90%前後)よりも低いことから、他党にかなり票が流れたと見られている。さて、ワタミ渡邊を阻止するためには何票の個人名投票が必要だったか?比例区で個人名の得票は次のとおりだ。16位 当○ 渡辺 美樹(53) 104,176票17位 当○ 木村 義雄(65) 98,979票18位 当○ 太田 房江(62) 77,173票--------------------------------------------19位 落× 若狭 勝(56) 76,829票20位 落× 園田 修光(56) 65,840票21位 落× 大江 康弘(59) 59,376票19-21位の候補者が16位のワタミ渡邊の10万票に勝つには3人合わせて11万票が個人名でプラスされればよかった。これは自民から流出したとみられる250万票の4.4%でしかない。つまり、自民支持者でワタミ渡邊を回避するために棄権や他党を選んだ人たちの票が、政党名でなく個人名で下位候補者に割り当てられればワタミ渡邊は阻止できた計算だ。もちろん、下位候補については名前すら知らないという人も多いだろうから、そう単純な話ではないのだが、落選した下位11名全員をワタミ渡邊に勝たせるのすら50万票ぐらいしか要らないのだから、事前予想から250万票の流出はあまりに痛かったというべきだろう。渡邊擁立に伴う流出があったにせよ、それでも自民流出250万票の1/5(20%)にすぎない50万票があれば、ワタミ渡邊は完全に阻止できたのだから。個人的な反省として、こんな閑散ブログでも比例下位が予想される自民候補者をピックアップして、推薦する記事でも書けば良かったと後悔している。●「ワタミ渡邊が嫌だから棄権or他党」は正解だったのか?「自民支持者だが、ワタミ渡邊を擁立したのに反対する意志を示すため他党or棄権を選んだ」というコメントをよく見かける。どの位の人がワタミ渡邊を回避するためにそうしたかは不明だが、その選挙行動は賢明だったのだろうか?ワタミ渡邊は今回16位で当選したのだが、これを落選させるため・・・つまり、自民の比例区を15議席にするには何票にとどめておけばよかったのだろうか?投票率52%で行くと、自民党が1議席を獲得するのに要したのは約100万票と推計される。すると、15議席にとどめるには1500万票。今回、自民比例区では今回1,846万票が集まったので、これよりさらに300万票前後が自民から流れなけれとワタミ渡邊が当選してしまう。さらに言えば、このうち1,400万票が政党名で投票されているので、もともと自民は14議席は確定していたようなものだ。よって、自民党の比例区を15議席以内にとどめておくのは最初から不可能に近かったといえる。やはり「消極的に自民を回避するより、積極的に渡邊の順位を引き下げる」方法が現実的である。すべては後付になってしまうのだが、私は前回の記事参院選比例区は「個人名」で ~例えばアベノミクスは評価するがワタミ渡邊美樹は絶対に当選させたくないあなたへ~の中で"ワタミ渡邊を落選させたいなら自民支持者は他の候補者に個人名投票をしてワタミ渡邊の順位を下げるのが現実的"と訴えてきた。現実に出たデータに基づいて見ても、(といっても、かなり大ざっぱだが)ワタミ渡邊を自民の比例区で最下位にして、完全阻止するために必要だった票数は50万票にすぎない。一方、ワタミ渡邊が当選した16位を落選させるために自民党から減らさなければならなかった票は300万票と推計される。すると、少なくとも「自民支持者だが、ワタミ渡邊の当選は阻止したい」と考えた人がどのような投票行動をとればよかったのかは見えてくるだろう。・・・といっても、他党だが政策・方針が自分の考えに合う人に個人名投票した有権者は、非常に正しい選択をしたと言える。(それこそが、いろいろ批判のある非拘束式名簿方式の唯一といっていいメリットだから)問題なのは「ワタミ渡邊はおもしろくない。なら棄権だ」と考えた人たちだ。なぜなら、選挙において棄権とは人気候補への白紙委任に他ならない。この人たちは、そのワタミ渡邊に白紙委任状を渡したのだと自覚すべきだろう。【送料無料】竹林はるか遠く 日本人少女ヨーコの戦争体験記 [ ヨーコ・カワシマ・ワトキンズ ]日本人の体験記にもかかわらず、韓国、反日勢力の圧力でなぜか英語圏でしか発売されていなかった名著の待望の翻訳。終戦近く、朝鮮共産党軍による日本人への虐殺、略奪、暴行が行われていたという隠蔽された歴史を知る一著。韓国で発禁指定を受け、日本でも反日勢力が発行に猛反対してきた幻の書。