永遠のものはない。何ひとつ。
いつもは目覚ましが鳴ったあとまでもうだうだ眠っているのに、今朝はなぜか6時前にぱっちり 目が覚めてしまって、もう眠れない。しかたないので、起き出して、ベランダの前の草取りをしたり 家の掃除をしたりしていた。7時過ぎに電話が鳴る。そんな時間に電話がくることはないので、びっくりして受話器を取ると、近所のIさんから。なんと今朝3時にお隣のMおじいさんが亡くなった‥‥との知らせだった。私は30代に、父と母を続けて亡くしている。田舎の人は普段自分を押さえて、人と争わないよう、波風立てないよう、気をつけて暮らしている。そのせいか なにかきっかけがあるとここぞとばかりに人にいやがらせをしたりする。父と母の入院からお葬式まで、私と姉はいろいろ近所の人やら親戚やらの意地悪をうけて、人の2面性を思い知ったりした。そんな中で、お隣のMさんとその奥さんは変わらず 私たちに親切を続けてくれた。恩返しのつもりで、こちらにもどった折にはお買い物代行をしたり、好きなものを作ったりしてつきあってきたのだが、ご夫妻とも4年前から、自宅を離れ、施設での生活をするようになった。遠くの施設のせいもあって、以来ほとんど会っていない。しかし、亡くなられたと聞いて 喪失感は大きい。私の大切な人たちの数多くが、あちらの世界に行ってしまっていることにあらためて驚く。それだけ 私もあちらの世界に近くなっているってことなのかもしれないが。