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テーマ:サッカーあれこれ(20134)
カテゴリ:サッカー
山瀬選手とは札幌時代からお付き合いがありました。浦和移籍時にも多かれ少なかれ、電話で話したりしていました。
移籍後、再度大きな怪我を負った後、彼から久しぶりに連絡があり、私は「相談」を求められました。 彼の気持ちは、新聞などで色々な表現が使われていましたが、「孤独感」というのがもっとも適切な表現だったと思います。 「移籍したい」というのは彼の気持ちの一つではありました。既に大きなものになっていましたが、あくまで選択肢の一つでした。 私は選手と話す際に、選手自身に結論を導き出させるように常に努めています。私が誘導したり、決定することはありません。何故なら重要な決断を自分でしなかったことほど、後悔することはないこと、そしてどんな決断であっても、選んだ道を切り開くのは選手自身以外の何者でもないからです。 山瀬選手の場合、怪我をしているということが最大のポイントでした。特に検証しなければならない事項として主に以下の3点を私は山瀬選手に提示しました。 1)怪我をしている選手に移籍金を払ってまで獲得するクラブがあるのかどうか。 2)移籍リストに掲載して、どのクラブも獲得の意思を示さなかった場合の対処。 3)最大の疑問として、治療中にメディカル・リハビリスタッフが変わることのリスク。 そして、これらの点を熟考した結果、最終的に移籍リストに掲載することを山瀬選手は決断したのです。もちろん、この決断までに山瀬選手が深く深く思い悩んだことは言うまでもありません。 年明け、始業日の関係で浦和レッズの移籍リスト掲載手続きは1週遅れましたが、結局3つのクラブから問合せがあり、最終的にオファーを出したのは横浜マリノスでした。横浜は外国人でこのポジションの選手を探していたようです。 「何故、田邊の取り扱う選手は問題になるんだ」というご指摘がありますが、正直、私も何故だかわかりません。チームにとって主力選手だということ以外、特に思い当たることはありません。そして、「選手が他のクラブへ行きたい」と思った時、そして「クラブが出したくない」という時、定める移籍金を支払えば無条件に移籍出来るルール以外、主力選手が移籍出来る方法は無いことも事実です。 確かにクラブやファンの皆さんから見れば「勝手な話」だと思います。私もそう感じないわけではありません。しかし、Jリーガーの平均引退年齢が25歳などと言われ、選手寿命がせいぜい十数年という状況の中では「勝手な話」だけでは収められないのではないでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.03.05 05:44:11
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