「紅花栄」
べにばなさかう
ベニバナの紅黄色の花が盛んに咲く頃。
ベニバナは、エジプト原産といわれ、古くから世界各地で栽培されているそうです。
ベニバナの花の色は黄色。
黄色なのに「紅花」になるかと言うと、その黄色い花を摘んで、水にさらして乾燥させ、それを幾度か繰り返すと紅色になるからだそう。
ベニバナは、末摘花(すえつむはな)、紅藍(べにあい)、久礼奈為(くれない)、呉藍(くれのあい)などとも呼ばれています。
末摘花といえば、『源氏物語』が思い出されます。
物語の中の末摘花は、美男美女ぞろいの「源氏物語」中では珍しく、鼻が赤くてあまり美しくない女性として描かれていますが、紅花は華やかで美しい花ですね。
なつかしき 色ともなしに なににこの
末摘花を 袖にふれけむ
-光源氏ー