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カテゴリ:その他
世界が追いつけない発想と技術.
発想は,ある程度荒唐無稽なことを考えればユニークであり,研究者は多かれ少なかれやっていることだと思います.そこにオリジナリティがあります. 常識には,データの裏づけが無いものがたくさんあります.また,理路整然と説明されているところに落とし穴が多いのもこの世界では事実です. 何人かに意見を聞いて,WEBで調べても明確な答えが無いものは文献を調べることのなります.ここでは,端から調べたらきりが無いほどたくさん出てきますので,できるだけ先駆者を探して,教えていただき概略を理解してから調べないとものすごい時間が必要です. そういう意味で,伝統があり長年かかわっている方々には,全体像が見えており,大変に貴重なノウハウですし,他分野の研究者から手が出しにくい原因でもあります. 荒唐無稽な発想の中には,事前の「あきらめ」が先行している場合も多いのが事実です.技術的な限界が先に頭に浮かんでしまいます. 技術は日進月歩ですので,不可能だったことがいつの間にか可能になります. しかし,技術が出来てしまえばそちらから発想する人は現れますので,技術自体も自分で開発することも重要な部分です. 升島先生はそれもやってのけたのがすごいところです. 我々は,年単位で成果が求められますし,常に自分でスポンサーを探さねばなりません.研究者としてのレベルや格付けで逃れられない運命です. 世界初の技術開発で国際的な学会賞ももらいましたが,その後のニーズが生まれませんでした.それが自分の限界であり,大きな違いと理解しています. 今回の講演を聞いて,直ぐに成果が出なくてもそこに研究費を長期に割り当てた人達がちゃんといることが分かりました. これがあれば,日本の科学技術も安心だと感じました. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.07.06 08:19:14
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