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カテゴリ:家族と愛情
気持ちよく晴れた16日の日曜日、かねてからyu-と約束していたウォーキング大会に参加してきました。 chi-は、もう何回も参加させてもらったこのイベント、私やyu-はこれまでいろいろな事情や都合から参加出来ずにいたのですが 私とyu-の間では「いつか出場しよう」という約束をしていたのです。 今年は、私も、yu-も、chi-も体調が不完全でしたので 「今年も出場は難しいかな~」と諦めかけていたのですが 前日yu-に「yu-、どうする」と問いかけると 「行く」と、即答されてしまいました。 yu-の、その潔い返事に私の迷いは吹っ切れて 「よしわかった、行ったるか」と答えました。 「chi-は、どうする」chi-に尋ねると 「yu-も行くなら、行くよ」と、体調思わしくないchi-も意外なやる気を示しました。
当日の早朝、バスに揺られてスタート地点である会場近くのバス停まで行き、そこから会場まで準備運動がてらに歩いて向かいました。 会場には、好天に恵まれたためもあってか大勢の参加者が集まっておられました。 ただほとんどのご参加者は、ご年配の方々ばかり そのご年配の方々の多くは明るい表情に、やる気満々の笑顔をされておりました。 「自分も歳をとったら、こういう表情でこんな大会に参加できたらいいなぁ」と思いました。 さて、定刻になり会場の全員で準備体操を終えるとスタートの合図響きました。 「よっしゃ、頑張っていこう」 スタートして直ぐは、ほぼ全員が団子状態の行列で歩き始めました。 最初の信号待ちで、さらに団子状態が膨らんでしまいましたが 信号が変わると一斉にスタート、yu-はその集団から抜け出そうと 早足で横断歩道を渡り始めました。 まもなく横断歩道を渡り切るかというところで、yu-の後方から黒い影が迫りました。 体格の大きなおじいさんが、yu-を押し退くように先んじて渡り切ったのです。 yu-は、カンカンになり「あのおじいさんに押しのけられた、大人げないね」と一言。 「負けず嫌いなんだろう、気にするな」
しばらく歩くと、またもや信号待ち。 今度はyu-が、そのおじいさんの背後にぴったりとつき そのおじいさんが横断歩道を渡りきろうとするところで、yu-がひょこっと抜き去りました。 「抜いてやった」 「お前も大人げないのぉ、あ・・・お前まだ子供かっ」 負けず嫌いでは、yu-は一歩もひけをとりません。 そんなyu-とおじいさんのデッドヒートを繰り返しながら、ズンズン歩いていると 沿道の要所要所で、係りの方がにこやかに声を掛けて下さいました。 「おはようございます。頑張って下さい。」 「おはようございます。頑張ります。」 気持ちのいい挨拶を交わすと、また「よし頑張ろう」という気持ちになります。
第一チェックポイントに着く頃には、随分前の方の集団まで進んでおりました。 「ちょっとペース速くない」 「そうだな、ちょっと早すぎだな、yu-、お父さんのペースに合わせて行くぞ。」 「はぁい。」
第一チェックポイントで少しだけ休憩をし、またすぐに第二チェックポイントを目指し歩き始めました。 「yu-、だからぁ~ちょっと速いよ」 「でも、先頭に出るか、最後を歩くかしないと人が多すぎて歩きにくいよ。」 「(うん、確かに)それもそうだが、競争しているわけじゃないから、お父さんのペースに合わせろ。」「わかったよぉ。」 前を行く集団との距離を開けるため、少しだけペースを落として歩きはじめました。 私達にとって、ちょうど良いペースと間隔を保つように。
徐々に長い団子状の行列は、より長い長い行列になっていきました しばらくそうして歩いていると、前の方の集団から 「ほらっ、邪魔だよ」という声が聞こえてきました。 遠く、前方を歩くお年寄り達を押しのけるように歩いてこちらにやって来る、参加者ではない年配の男性が見えました。 「ほらっ、おいっ」と、明らかにわざとこの行列をかき分けるように、「どけっ」といわんばかりに歩道の真ん中をこちらへ向かって歩いて来ました。 参加者のご婦人は、その男性に肩をぶつけてしまい「すみません」という仕草をしているにも関わらず、その男性はご婦人に文句を言い放つと立ち止まりもせず歩いて来ました。 軽くプチッとスイッチの入ってしまった私は、通り過ぎようとする男性に声をかけましたが、こちらには一瞥もくれずに歩き去ってしまいました。 (なんや、あの人・・・) 「あのおじさん、何なんだろうね」 必要以上に横に広がって歩いていたわけでもない(普通にかわせばかわせる位の幅で)のに・・・ 近くを歩いていた参加者の方々から 「何、あれ」、「ああいう偏屈な人もいるんだよ」 ・・・そんな声が聞こえました。
私は思いなおし、「あの人、もしかしたら寂しい境遇にある人なのかもしれないよ」 と、子供たちに伝えると 子供たちは「ふぅん、かわいそうだねぇ」と答えました。 一面を見ただけでは、分からないこともありますからね。 (続く)
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