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テーマ:お勧めの本(7396)
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このミステリがすごい2013年版 国内編 2位 図書館にてようやくゲット。 ただし2部と3部のみ、というトホホな状態。 1部をふっとばしてとうとう読み出すという暴挙におよんでしまいました。 反則やらかしちゃいました~。 でも1部はいつ借りれるか不明で、2,3部も返却期限過ぎてます。 宮部さんごめんなさい、すぐにちゃんと3冊とおして読みます。読みたいですし、文庫になったら買います。 一旦読み出したらとまらなかった。 いきなり、藤野涼子**という子が、「学校内裁判」をやろうという提案場面。あれよあれよという間に、まさかの、教師による衆目を集める場での体罰。 ”ひっぱたき事件”。 ちょっと2部のさわりを読んでみよう、と思ったのがウンのつき。2部冒頭、怒涛のスタートです。 (**は、やがて行われる学内裁判の、裁判メンバーです) この藤野涼子が、学内裁判の提案者で、検事役を務めることになります。賛成の声皆無のなか、涼子の決意と孤立感、必死感。冷めた目で見るクラスの面々。 中三の夏休みですから、ありえないわけですよ。大事な受験準備時期なんですから。 副委員長井上康夫**(この子は判事役をつとめることになる)、目をそらし怯える?野田健一**、その場にいない大出俊次(被告人 殺人の容疑をかけられている)**。、三宅樹里(匿名告発文の差出人)**、面白がる他クラスの生徒たち、威圧的な教師たち、。そのままなら、冷たい空気の中で、空回りで終わってしまっただろう涼子の提案は、ヒステリックになった一教師の体罰で、一挙に回りだす。という、宮部マジック。 学校の許可は得たけれど、スンナリとは行きません。 なにしろ周囲の生徒たちは冷めている。涼子の一番の親友は、ハッキリと「自分は協力できないし、涼子にもやめて欲しい。」と言い去る。彼女の周りに集まったメンバーは、学校でも目立たない、大人しい子が数名ばかり。 「こんな頼りない自分らしかいなくてごめん」 と、すまなそうな視線を向ける、野田健一**、倉田まり子**ら。。涼子の心境は複雑です。「あたしって嫌われ者だったんだ」クラス委員長で、誰とでも仲良くやれてきた、割と好かれてる方だと自認していたけど、いざという時に支えてくれようと立ち上がってくれる友人の乏しい自分って、、。 やがて「有志を募る」説明会をひらき、暗礁に乗り上げているらしいと聞きつけ、興味を抱いて集まってくれた生徒たちにより、ようやく形になる裁判メンバー。 期限は夏休みのみ。 夏が終わったら受験に集中することを親とも学校とも自分とも約束。 あくまでも、中学生の自主裁判で、本来の裁判とは大きく違います。勝ち負けを競うとか、犯人探しや断罪が目的ではないです。だからといって、子供だましな甘甘な展開でもないです。 シビアだし、「みんな傷だらけ、泥だらけだよ」となる。 それでも、発起人涼子の”このままではどうしても自分たちは前に進めない”という決意だけじゃない、それぞれが、頑張る何かの理由に突き動かされるように、皆がすごーく真剣に取り組みます。2部は、そのいろんな調査、下準備でした。さまざまな伏線が感じられます。3部は、いよいよの法廷開廷です。 「この学内裁判、ひょっとしてひょっとしたら、当てちゃうかも」 家族や、教師、報道、警察、関係する大人たちの中には、心でそんなつぶやきも。 それと、はずせないのが、2部から登場する新キャラクター、弁護人神原和彦**という子です。他校の生徒なのに参加してくれて、優秀でミステリアスで、かわいい。ちょっと身長が足らないみたいだけど。これから伸びるといいね。 はやく1部からちゃんと読みたい。 とにかく、怒涛の読書体験いただきました~。 このミステリがすごい2013年版 国内編 1位 『64』 2位 『ソロモンの偽証』 3位 『機龍警察 暗黒市場』 4位 『幽女の如き怨むもの』 5位 『地の底のヤマ』 6位 『楽園のカンヴァス』 7位 『カラマーゾフの妹』 8位 『キングを探せ』 9位 『奇面館の殺人』 10位 『盤上の夜』 | 横山秀夫 宮部みゆき 月村了衛 三津田信三 西村 健 原田マハ 高野史緒 法月綸太郎 綾辻行人 宮内悠介 |