イマジン「宗教が無ければ...」
気温は低いものの快晴のNY。午前中にジムで泳いだあと、ミッドタウン50丁目あたりを横切っていると、額に炭をつけた人とすれちがった。もしかして、今日Ash Wednesday(「灰の水曜日」)?さらに多くの炭を付けた人たちとすれ違ったのでこれは確かにAsh Wednesdayだ。ああ。春だなあ。Ash Wednesdayがなんたるかはキリスト教の行事くらいにしか覚えていないけど、だいたい初春にあることは知っている。するともうすぐSt. Patrick's Day(三月第三金曜日に行われるアイリッシュのお祭り。警官が飲んだくれてもいい日<嘘)かあ。もうすぐは~るですねえ。NYは無神論者が集まった最先端の街で、何もかも自由なんだぜ~というのは幻想で、ばっちり宗教にしばられている。しばられているというと語弊があるかも知れないけど、東京なんかよりよっぽど宗教について考えさせられる街だ。最初にインターンで行った会社で、Ash Wednesdayに額に炭をつけて仕事をする人がとても多くて驚いたことがある。学校の先生なんかも自分の宗教に基づいて仕事をするので、ユダヤ系の先生の多かったうちのデザイン学校などは、突然休講になることがよくあった。そのくせキリスト教の休みもちゃんと休むので始末が悪い(といってもハヌカはクリスマスと重なることが多いんだけどさ)。ジョン・レノンも歌っていたじゃないか。Imagineで。Imagine there's no countries, / It isn't hard to do, / Nothing to kill or die for, No religion too, / Imagine all the people / living life in peace. 中東問題や宗教に基づいた争いがニュースになるたびに「宗教さえなければ戦争なんて起きないのにね」と言うと、敬虔な(?)キリスト教徒の夫は悲しそうな顔をするけど、否定はさせない。宗教に基づいた芸術がどの宗教も素晴らしいのは知っている。でも宗教が原因で人が殺し合っているのも事実だからね...。ところでユダヤ教徒が食べるハラーHallahと呼ばれるパンがあるのだけど、グランド・セントラル駅で時々買う。太った三つ編みみたいな形をしていて、たまごがはいっていておいしいのだ。このパンがときどきカタツムリみたいな形になる時がある。ラシャシャナだかヨム・キポーなどのお祝いの時に形を変えるらしいんだけど、最初に見たときはあの形がウィンドウに陳列されていてちょっと笑ったものだ。リンク先の写真の左下が普段のハラー。真ん中にあるのがカタツムリ型ハラー。巻き○ンコみたいにも見える(ゴメンナサイ!!)。