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カテゴリ:辛苦の織物業時代(30,40代)
今から25年前の織物時代に、新しい機械(エアージェット織機)を導入した時に、織機の「回転数(1分間に何回横糸を打ち込めるかという生産性の目安)」で、世界一を目指したことがありました・・・
当時の平均的な回転数(エアージェット織機)は1分間に350~450回転くらいで(古い昔のシャットル織機は130回転程度)、それを750回転で常用運転しようというものでした・・・ 織機メーカー(トヨタ自動車の親会社の「豊田自動織機」)がしっかりしていることもあり、導入当初から自信を持って、入念に準備をして回転数を上げていきました・・・ 織機メーカーも、実務運転でいきなり「40%アップ」は未知の世界です(開発段階の試運転では1000回転)・・・ そして実務運転で世界最速の750回転を1週間続けると、いろんな箇所のパーツの故障が出始めました・・・ 世界最速を「常用運転」にするために、2,3年間織機メーカーやパーツメーカーと協力しながら、「部品改造」を進めていきました・・・ それと並行して自社独自で 、パーツ部品を更に分解して、市販のベアリングに取り替えたり、純正のパーツを買わずに半額以下の地元のワイヤーロープ製造元に注文したりして、1円でも経費節減に努めました・・・ 地元の鉄工所に部品の溶接や修理に行くと、他社の織機メーカーの修理の多さに驚いたものです・・・ 弊社採用の「トヨタ」は、心臓部の肝心な部品はすべて自社開発で、市販品は一切使っていませんでしたが、他社はコスト削減のためか市販品のベアリングなどを使っていたようです・・・ 人間と同じで、機械を能力の限界以上に酷使すると「欠点」があぶり出しのように出てくるものです・・・ その点「世界一のトヨタ」は、スゴイの一言です・・・ 織機だけでなく、周辺機器のこれまでになかった「想定外」の故障や異変に頭を悩ます日々が続き、眠れない夜が続くことも多々ありました・・・ しかしお蔭で様で織機メーカーに恵まれた結果、20年間355日24時間エンドレス稼働という努力に充分反映でき、織物時代の「生産性」「品質」「値段」に関して、取引先を充分に満足させることができたと自負しております・・・ 当時は取引商社の依頼で、「世界最速」の噂を聞きつけて、ちょっとイヤでしたが中国・上海の公司やパキスタンの財閥からの工場見学も受け入れました・・・ また「導入タイミング」に関して、弊社の1、2年後のバブル期に雪崩を打って参入してきた同業他社の織屋と同じでは、経済的にもビジネス的にも同じ結果を残せたかは甚だ疑問です・・・ あの織機の導入タイミングで、世界一を目指したからこそ、今があるのだと思います・・・逆に、1年遅れの他社メーカー導入のバブルで適当にやっていたなら、ここにも住んでいないでしょう・・・ エアージェット織機 シャットル織機 ※日本最安値!(年平均2回の利用で、近くにある必要はない) トランクルーム貝塚 ※貝塚市の不動産情報の総合サイト 貝塚不動産.com にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 大阪府 ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.08.27 12:25:27
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