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カテゴリ:ライフスタイル
常に力が入れっぱなしだと疲れますし、イザという時に本領が発揮できません・・・
子供の頃(小学校2,3年)からだんじりの太鼓を叩いてきましたが、殆ど朝から晩までだんじりに乗りっぱなしで叩いていました・・・ 太鼓が好きというのもありますが、他に叩く者がいなかったというのもあります・・・ 好きと使命感で、長時間叩いていたのです・・・ 子供だからと言って、バチは大人用も子供用もありませんので、今から考えれば相当腕のリストと上腕三頭筋と胸筋に負担がかかっていただろうと思います・・・ しかし、何故長時間叩けたのでしょう・・・? 答えはもちろん、「力を抜いていた」からです・・・ 所謂「脱力」です・・・ 100%目一杯の力で大太鼓を叩くと、1分持ちません・・・ 当り前の事です・・・ かと言って、半分の力でも10分も持たないでしょう・・・ では、どうやって叩いたか? 普段は殆ど力を抜いて、叩く瞬間(打面の直前)だけ力を入れるのです・・・ だんじりの大太鼓は和太鼓には珍しく、「水平打面」なので叩いた反動でバチが「上に戻って」くるのです・・・ この時、殆ど身体に負担がかかっていないのです・・・ これが小太鼓や一般の和太鼓は垂直打面なので、肩と上腕二頭筋に叩いていない時でも負担がかかってしまいます・・・ 更にコツを言えば、バチの握りを叩く瞬間だけ100%握り、それ以外は10%程度の「遊び」を作るのがポイントです・・・ 90%程度の握りというのは、二の腕に筋が入るか否かの微妙な感覚です・・・ これが57歳でも、20代前半の現役バリバリの鳴り物の子と比べて、それほど遜色なく大太鼓を叩けるコツなのかと思うのです・・・ チト、自信持ちすぎか、妄想か・・・半分聞き流してください・・・(笑) しかし、こんな太鼓のコツを掴んだのも、師匠のお蔭です・・・ 祭の宵宮の夜に、毎年名越のだんじりで我々子供たちが鳴り物(太鼓、笛、鉦)の練習しているところに、こそっと乗り込んでくる40代くらいのオッサンがいました・・・ そのオッサンこそが、私の太鼓の師匠でした・・・ どうも「本場」岸和田で現役で太鼓を叩いている人のようでした・・・ 今では他町のだんじりに無断で乗り込んでくるなんて、絶対あり得ない事ですが・・・昔は割と大らかだったのです・・・ そのオッサンがだんじりに乗り込んでくると、それまでいい加減に太鼓を叩いていた子供らの空気が一変しました・・・ 他所からきているのに、「お前ら、エエ加減に叩いちゃったらアカンドォ!」と先ず一喝されるのです・・・ 後で考えたら、「何で?そこまで言われなアカンのや?」で「不法侵入とちゃうんか?」ですが、そのオッサンを尊敬する気持ちが勝って、子供全員その人のいう事を素直に聞きましたねェ・・・ そのオッサンの指導は、まず鳴り物の基本である小太鼓を徹底的に叩かされました・・・ まず「力一杯、思いっきり叩け!」が、オッサンの最初の指導です・・・ 当然、1分も叩けません・・・ 続いて、2分叩かされます・・・ 当然、1分経つとスピードも落ちて、音も小さくなります・・・ すると、「何やってんや、ワレ!」「死ぬ気で叩かんかい!」と、小さい子供に向かって本気で怒ります・・・ こっちは、もう泣きながら「クソ!」と思いながら小太鼓を叩いています・・・ そんな練習を続けていると不思議な事に、小さい子供でも長く続けるには「力の抜きどころ」が次第に分かってくるのです・・・ 平たい言葉で言うと、力加減とか要領というモノが分かってくるのです・・・ 先ず「絶対叩いてやる!」と心に決め、自分の能力100%出し切る事から始めます・・・ それから、長く続けるために徐々に力を抜いて行って、「抜きどころ」を探すのです・・・ そんな子供の頃の経験が、その後仕事に役立つとは夢にも思いませんでした・・・ それは、30歳過ぎの織物工場の設備を一新(新工場建設と最新エアージェット織機導入)した時に役に立ちました・・・ 先ず工場の「24時間355日/年エンドレス稼働してやる!」と心に決めたのです・・・ 仕事の為に自分の私利私欲を捨て去る、所謂「滅私努力」です・・・ そうやって諦めたら、人間強いものです・・・ 自分の限界能力100%出すのは当たり前・・・出し惜しみしない・・・ しかし、100%ずっと続けるのは無理だ・・・「如何に力を抜いて、24時間工場を年間355日稼働させるか?」を常に考えるのです・・・ こう考えれば、実際何億も背負った借金に関して、心も軽くなりました・・・(笑) 「事実はひとつ、考え方はふたつ」です・・・ こういう風に考えて、約20年間24時間稼働の年間355日操業しました・・・ 実際自分は月~土まで朝5時から夜8時くらいまで働き、従業員が休んだり機械が故障すれば、深夜や早朝でも出勤は当たり前でした・・・ しかし日曜は少しだけ余裕をもって、午前中だけ現場に出ていましたねェ・・・ 日曜の午後は、何もなければ思いっきり遊ぶ・・・ 金曜日は大阪船場の「商社回り」と決めていましたので、早い時で早朝3時から現場に入っていましたが、朝から夕方まで一生懸命営業活動すれば、夜は息抜きの時間でした・・・ ミナミを徘徊するのです・・・(笑) それが、私の唯一?の息抜きでした・・・ 息抜きも必要不可欠です・・・ しかし月産20万mの工場でしたので、20年間で4000万m以上の織物を生産した事になりますので、よくそれだけ受注し生産して、資金を100%回収したものだ(不渡りゼロ)と我ながら感心します・・・ 20年間と一口に言っても、とても長かったです・・・ 1年1年が勝負で、その地味な、ホント地味な積み重ねでした・・・製造業というのは、そういうものだと思います・・・ しかし、それが自分的には大きな自信となっているのです・・・ という事で、だんじりとエアージェット織機は一見関係なさそうですが、自分の中では有機的に繋がっているのでした・・・ しかし、「力の抜きどころ」と同じような考え方で「力の入れどころ」という意味で、空手の突きや蹴りも同じ理論だと思います・・・ 突きの基本中の基本が「正拳突き」ですが、これも拳を出すところはリラックスして、突く瞬間(相手に当てる瞬間)だけ力を込め拳を180度回転させて捻じ込む事によって、パワーとスピードが増し相手を倒すことが出来るのです・・・ これが力みすぎたり緊張しすぎたりして、100%ずっと力が入りっぱなしだとパワーもスピード半減です・・・ このコツも、大学空手部の夏合宿の地獄の特訓で身に付けました・・・ 早朝のアスファルト道を素足のランニングから始まり、炎天下で突き蹴りの基本稽古を、気合の大きな掛け声を出しながら、目一杯の突き蹴りを延々と何時間も続けるのです・・・ 長時間やっていると、疲労と倦怠感で意識朦朧となりますが、それでも意識と根性だけで稽古を続けるのです・・・ 当時は途中で水分補給なんて理論はありませんでしたから、今から考えれば無茶苦茶な稽古だったのです・・・ もう一歩間違えれば、SMの世界です・・・(笑) 実は、そんな事に青春を燃やしていたのです・・・ まァ、自分の限界ギリギリまで稽古した事によって、力の抜きどころを意識朦朧となりながらも、自分なりに「自動的に」探っていたのでしょう・・・ しかし物事の理論って、似通っていますねェ・・・ ここもポチッと押してください!ご協力お願いします! にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 大阪府 ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.09.13 15:30:10
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