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不動産の独占業務の国家資格「宅地建物取引主任者(通称:宅建)」の名称が、来年4月から「宅地建物取引士」に変わります・・・
来年から名称が変わるという事で、来年の試験から難易度がアップするとか噂されていますが、実際どうなんでしょう・・・? 超人気資格ですので毎年23万人くらい受験して、15~17%くらいの合格率です・・・ 名称だけ変えて、不動産業界のイメージアップを目論んでいるのか・・・? 確かに「主任者」から「取引士」ですから、カッコはイイかもしれません・・・ しかし、世間から宅建が名実とも「士業」と呼ばれるには、まだまだ低い不動産業界全体のイメージアップや根本的なレベルアップが必要です・・・ アメリカの不動産ブローカー資格(=宅建)は、弁護士や医者に次いで三大資格だそうで、認知度も高く社会的地位も高いそうです・・・ 日本と比べてアメリカの弁護士や医者は合格し易く、不動産資格は難しいのか・・・ どうも、それだけはなさそうです・・・ 日本の不動産屋の宅建資格所持は、従業員の「5人に1人でOK」という非常に甘い業界です・・・ 私も不動産業界の事情を全く知らなかった8年前に、この事実を知って驚きました・・・ しかし、アメリカの不動産業界は「100%全員必要(事務員も)」です・・・ 日本では経営者が宅建を持っていなくても、持っている人を雇えば、不動産について素人でも不動産屋を経営できるのです・・・ アメリカと違って、不動産業への参入障壁がかなり低いのです・・・ これじゃ、トラブルの可能性が高くなるのは当たり前です・・・ 既に、日本の大手系の不動産会社の宅建の取得率がほぼ100%のようです・・・ 日本の不動産仲介総売り上げの90%が大手系が牛耳って、残り10%を全国に13万社ある我々中小零細の不動産屋で分け合っている現状を考えれば、日本の不動産業界をアメリカ並みにレベルアップを図ろうとすれば、宅建の合格率を今の半分の7,8%にして(難しくして)、従業員全員に宅建が必須という開業条件にすれば、相当変わるのではないでしょうか・・・ しかし、業界が大きすぎて、事はそう簡単にはいかないでしょう・・・ エンドユーザーの事を第一に考え、トラブルのない取引を行う為には、まァ、この方向性に間違いないのは確かです・・・ 事実、私の周辺を見ても、独り経営の不動産屋さんが奮闘していますし(経営者本人が「宅建」所持)、数人規模の同業者でも全員「宅建」を持っているところも少なくありません・・・ 将来的には売買仲介を主力にしたカバーエリアの広い大手系が更にシェアを伸ばし、中途半端な規模のところが縮小し、各人がスキルアップした少数精鋭の売買仲介だけでなく賃貸仲介や管理にも力を入れる地域密着型の小規模のところが残るといった、両極端に淘汰されるのではないでしょうか・・・ これまで殆どグローバル化の波に晒されていない「特殊な」業界でしたが、これからは想像もつかないグローバル化の波も含めて、「宅建+アルファ(強力な営業力、企画力、地域コネクション、資格など)」がないと、不動産業界で個人の営業マンとしても会社としても残っていけない非常に厳しい競争に晒されるような気がしてなりません・・・ 昭和40年代の早くからグローバル化の波に晒されてきた日本の繊維業界に長らくいた私にとって(泉州の織物業者は昭和40年代前半の最盛期から90%以上倒産廃業した)、国内取引だけで設備投資の要らない不動産業界はオイシク?見えましたが、これからそうは問屋が卸しません・・・ 私も将来淘汰されないように、実務経験を一歩一歩着実に積む一方で、これから更に大事になる「IT能力」を磨き、現在資格所持しているファイナンシャルプランナー(FP)と不動産コンサルティングマスターとしての更なるスキルアップを目指して行きたいと思います・・・ しかし、この「宅建」資格の取得で、大袈裟に言うと私の人生や人生観が大きく変わりました・・・ 受験勉強の苦労話は別の頁に譲るとして、宅建を持っているだけで不動産ビジネスを独りで始められるのです・・・ しかも織物製造は土地建物も含めて設備投資に何億もかかり、古くて長い繊維業界(流通)に新規に食い込むには至難の業ですが、不動産屋は仲介に徹すると設備資金は殆どゼロみたいなもので、ネットという便利なツールが発達したお蔭で、新規に参入してもキャリアさえあれば儲けれる可能性大です。 まァ、不動産屋を兼業する事によって、トランクルーム業に与えた収益面やビジネスの考え方といった面で相乗効果が得られました・・・ 本業と副業といったカテゴリーに分けて考えるのではなく、2つのビジネスを「同時進行」で営む、1+1=2以上の有用性と必要性を身をもって感じたのです・・・ 私の場合は既に会社があり(定款変更だけでOK)、事務所もトランクルーム内という事で、イニシャルコストもランニングコストも殆どかからないという大きなメリットがありました・・・ 江戸時代までは貝塚市三ツ松の「左甚五郎」の流れを酌む宮大工、江戸末期に次男だった曾祖父が分家して獣医、祖父の代から織物製造を営んできて、もう先祖代々何百年も地元貝塚に住んでいますので、貝塚を中心に泉州には親戚や知り合いも多く、このコネクションを活かさない手はありません・・・ 「親の七光り」言われれば、それまでですが・・・家族を守る為には開き直って、そういったコネクションを総動員して「大いに活かそう!」です・・・(笑) 不動産屋を始めて、自分だけの力だけではない、先祖や家族&親戚ファミリー、地域周辺の人達のお蔭で生きているのだという事を、改めて感謝する次第です・・・ そういう意味で、地元での不動産の仕事は採算を度外視して、月額5000円の青空駐車場でも契約書をちゃんと作成して契約をしたり、土地活用や相続の相談もドンドン無料でお受けしているのです・・・ これも、決して大手にはデキないひとつの生き残り戦略と言えますし、私なりのチョッとした地元への社会貢献と思っているのです・・・ ここもポチッと押してください!ご協力お願いします! にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 大阪府 ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.07.28 11:10:27
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