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カテゴリ:ドラム drum
先日、「泉佐野のブルーノート」と言われる(勝手に呼んでいますが)、ライブハウス音楽倉庫(おとらくそうこ)さんへ、日本の超有名ドラマー「村上(ポンタ)秀一」さんのライブを見に行ってきました。
村上ポンタさんと言えば、1970年代にフォークソンググループ「赤い鳥」からプロドラマーをスタートして、以来40数年間ドラマーの第一線で活躍されています。 主に各アーティストのスタジオドラマーを勤められているようですが、今回は自身のバンド「ポンタボックス」を率いてのジャズ系の演奏でした。 スゴイですねェ・・・ やっぱり、何でも一流(ホンモノ)を目にする事が大事だと改めて感じました。 ドラマーという専門職を深く掘り下げ、更にジャンルによって横にも広げる事によって、自身の仕事を確固たるものにしているところは尊敬に値しますし、是非見習いたいものです。 弊社はトランクルームを核に、割と近い業種である地域密着型の不動産仲介業を兼ねる事によってより横にも広げようと努力しています。 根底の考え方は同じだと思うのですが・・・ 更に、9年間のトランクルーム実績で、「楽器保管」が如何に多いかと身をもって感じました。 これに、織物時代の工場と機械の防音と防振に苦労した経験とトランクルームオープン当初の「防音室」と私自身の音楽遍歴の3つをミックスして、「リハーサル音楽スタジオ(時間貸し)」経営へのアイデアが閃いたのです・・・ 更に「本業」のトランクルーム経営から、楽器保管庫の併設というアイデアも派生的に浮かびました。 こういったリハスタ経営で、音楽とダンスという新しい客層(ジャンル)を取り込み、トランクルームのみならず不動産仲介業への波及効果を期待して、更に横に広げようと計画しているのです。 人間は所詮、自分の頭で考える妄想は無限に広がりますが、実際の行動は経験値の範囲でしか可能性が広がりません。 妄想も大事ですが、人生の行方は「若い頃の行動力」に懸かっているのです・・・ という事で、会場はもちろん満員御礼でした。 今回のステージのセッティングは、ポンタさんドラムセットの真後ろにも観客席がありました。 プレーヤーの周囲をお客さんが囲んでいるのです。 そして、お客さんが最も見たいと思われるポンタさんのドラミングの様子がかぶりつきで見られるのです・・・(涙)。 天才ドラマーの右足のバスドラのペダルを踏む様子や、どのタムタムをどのくらいの頻度で叩いているとか、ヘッドのチューニングの様子や、どのスティックを使っているとか、パワーの出しどころとか・・・よだれの出そうなスペシャルシートです・・・(笑)。 ドラムのYOU TUBEでも、上からドラミングの様子を撮影した動画が人気というのは、そう意味だからです。 通常の舞台配列だと、ギターやベースは見れますが、ドラムは見れません。 ナント、そのスペシャルシートをフェイスブックの友達が取ってくれました。 やはり、持つべきものはコネクションですねェ・・・ 何も知らずに普通に入っていたら、奥の隅っこの席で聴いてオワリです。 その差、少なくとも2倍です。 そういう意味で、音楽コンサート(ライブ)は大きなホールには行かず(イイ席はファンクラブが独占)、ビルボードライブ大阪など小さいハコに限って、しかも申し込みは初日で取ったイイ席しか行かないようにしています。 同じ金を払うのに(チケット代)、遠い席だと楽しみ半減でオモシロくないからです。 そう意味で、今回は大満足でした・・・ ドラムセットの手で叩くスネアやタムタムやシンバルはだんじりの大太鼓と同じく「水平打面」です(小太鼓は垂直打面)。 60代半ばのポンタさんを後ろで拝見していると、ルーズシルエットな上着からでも、異常に発達した「水平打面」太鼓に必要な上腕三頭筋を見て、ナルホドなァと納得しました・・・ しかし、そもそも何で私が若い頃にドラムをやっていたのか? 勿論、泉州生まれの人間にとって、人生で1番最初のドラムとの出会いは、多分1,2歳から聴くだんじり祭の「大太鼓」です。 これは、例えだんじり祭りが嫌いであっても、祭りシーンになるとイヤでもそのお囃子が毎日ほど耳に入ってくるのです。 そう、泉州人にとって、だんじりの太鼓は子守唄だったのです・・・(笑)。 私も御多分に漏れず、生まれた翌年には親父に抱かれてだんじり祭を見に行っていますし(写真をみると)、母方の祖父にも4,5歳まで毎年熊取の宮入りで、大屋根の上で祖父に抱かれてイロイロだんじりの講釈を何も分からない私にブツブツ言っていたのを思い出します・・・ 今年の祭は、すでに未だ1歳にもなっていない孫2人に太鼓の音を聴かせてやりました・・・(笑)。 そういう、だんじり祭りの太鼓との出会いが最初にあり、小学生高学年の頃は青年団を差し置いて、もう村の代表として宮入本番で大太鼓を叩いていました。 しかし、和太鼓というのは「牛の腹の皮」で出来ており、一度太鼓屋で張れば、最初はポンポンと高めの音が出るのですが、段々皮が緩んできて3~5年目が一番イイ音が出ますが、その後鈍い音に変わり、最後は皮が破れるという運命にあるのです(そして張替え)・・・ 太鼓屋さんに聞くと、最近の牛は配合剤の餌なので、昔の草を食べていた牛に比べて、腹の皮が薄いようで破れやすいと言っていましたが、正にその通りだと思います。 そんな「チューニングの出来ない」和太鼓しか知りませんでしたし、当時の歌謡曲やグループサウンズの曲を聴いても、どうしても「ショボイ」ドラムの音が気になっていたのです・・・ それが、ビートルズのリンゴ・スターのドラムを聴いて「オーゥ」となったのです・・・ちょっと、違うなァ・・・と。 消音(ミュート)技術が発達したのか、「ビシッ!」「バシッ!」と聴こえるようなカッコいい音に変わったのです。 そして決定打は、中学生の頃にテレビで見た(聴いた)「つのだひろ」のドラムです。 当時、スペースバンドというロックグループを率いて、ドラムがメインのロックをしていたのです。 「これや!」と思いましたねェ。 とにかく、音が全然違うのです。 テレビで聴いただけでも鳥肌モノでした・・・ 何が違うのか? 海外のドラムメーカー(ラディック、ロジャース)か、チューニングか、叩き方か・・・??? これで、いずれ絶対ドラムをしたいと思うようになったのです。 堺の鳳高校時代は残念ながら、ロックをするような部活も無かったため、一番好きなシカゴやチェイスといったブラスロックグループの影響で、取りあえずクラシック中心のオーケストラ部に入りトランペットを始めたのです。 入って半年後、1年先輩が突然「これからはジャズロックや!」とオケ部を飛び出し、音楽愛好同好会なるものを創部しました。 2,3年生は前年まで鳳でも激しかった学生運動の影響で、好きな事をヤッタリ言ったりして、この間まで田舎の中学生だった私にとって戸惑う事ばかりでした・・・ そして、ひとつ上の2年生は私の夢であるシカゴのコピーをやり始めました。 私以外の中学から経験のある同級生2人のトランぺッターは助っ人として引き抜かれましたが、まだキャリア半年しかない私には声も掛けてくれませんでした。 この時の気持ちを何と表現すればいいのでしょうか・・・(涙)。 ハイティーンのガラスのようなハートはズタズタになりました・・・ 皮肉にも、この時のドラマーは私の妹の旦那さん(義弟)の従兄弟さんでした・・・ 一方、同級生の1年生はキャロルのコピーです。 最初からメンバーが決まっているようで、私がドラマーとして入る余地は全くありませんでした。 当時は鳳高祭とは別に音楽祭(コンサート)があり、この2バンドが出ると、それまで大人しかった大勢の女子がキャーキャーとんでもなく騒ぎだして、もう大変でした・・・(笑)。 声楽家の音楽の先生までが「〇〇クン、カッコええやん!!」と言い出す始末です・・・ 彼らの後の出番だったオケ部の演奏のやりにくかった事やりにくかった事・・・(笑)。 まァ、当時鳳は激しかった学園紛争の反動でホント自由な雰囲気でした・・・ この時思ったのは、大阪は南へ行くほど音楽文化が根付いていないなァ・・・という事です。 実際、過去40年のミナミとキタのライブハウスを見ても、キタは割と安定して存続していますが、ミナミは入れ代わり立ち代わり潰れてますねェ・・・ 貝塚三中にはブラスバンドもありませんでしたが、堺の中学にはブラスバンドがあるどころか、上野芝中学や陵南中学は全国的にもトップレベルだったのです。 堺はミナミやキタに近いので、LPレコードは簡単に手に入りました。 中学時代はシングルレコードをチョロチョロ聴いていただけでしたが、彼らはLPレコードをジャンジャン聴いていたのです・・・ フォークギターやクラシックギターが出来るなんて、珍しくもありませんでした。 一体、この「差」は? 同じ学力で入試に合格しても、都会の中学生には文化的に負けているなァとしみじみ思いましたし、それが3年間劣等感となって私にまとわりついた事が、後になって人生を考える上でプラスとなりましたが・・・ そして、悶々とした高校時代が終わって、大学受験に失敗して、更に人生が落ち込んでいったのです・・・(笑)。 浪人時代に高校の同級生のフォークデュオにボンゴの助っ人として参加し、大学生になってから空手をやりながら、やっと念願のドラムを始めたのでした・・・ まァ、同じ大阪でも、大阪市内や北摂といった北に行くほど音楽文化が根付いているという現実が、泉州とくに「泉南で音楽スタジオが流行るか?」という疑念が完全に拭い去る事が出来ないのですが・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.12.29 06:34:56
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