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カテゴリ:トランクルーム貝塚
数年前から結構定期的に「入院患者さんの荷物を保管できないか?」というオファーが、精神科の大規模病院の事務局から増えています。
一体なぜ・・・? 入院患者さんの後見人にあたる保護者や子供さんから事務局に相談があるようです。 実は貝塚市は、昔から精神科の大規模病院が日本でもっとも多いエリアなのです。 人口9万人しかないのに精神科の大規模病院が4か所もあります。 近隣の人口19万人の岸和田市で3か所、人口19万人の和泉市で4か所、人口10万人の泉佐野市で2か所、人口4万人の熊取町で1か所もあります。 逆に貝塚から車で3,40分の人口85万人の堺市では5カ所しかありません。 貝塚市の精神科の大規模病院の多さが際立ちます・・・ そうなった理由は知りませんが、そういう環境が結果的に弊社トランクルームにとって最高の立地条件だったのです。 人生を歩んでいく上で、何が幸いするか誰にも分かりません・・・ 織物時代は日本の繊維の本場である大阪本町の船場に近い綿織物産地として、貝塚市を含めた大阪南部の泉州エリアは綿栽培が盛んだった関係で江戸時代からバブル期まで何百年も長らく栄えました。 しかしバブル崩壊後、泉州の織物産地と関係が深かった元々繊維(糸、織物)が祖業の世界的にビジネスを展開している売り上げが何十兆円もある総合商社の伊藤忠や丸紅が、グローバル化で大きく変貌したのです。 取引先の劇的な変貌の影響もあって、貝塚市から岬町まで680社あった織物業者が「98%減」の15社まで激減しました。 時代の流れは残酷です。 弊社も13年前に廃業してトランクルームに転業しましたが、織物工場のレイアウトがちょうどトランクルームに最適だったのです。 基本的な設計は現場をよく知っている私がしましたので、隅から隅まで全て把握しているのが功を奏しました。 当たり前の事ですが、中小メーカーの経営者が基本である現場を熟知していなければ、何も始まりません。 という事で、トランクルームに精神科病院の患者さんの荷物保管なんて想像もしていませんでしたが、そういった「想定外の需要」が案外近くにある事にオドロキです。 不動産業界では「立地に左右される」というのが常識ですが、誰もが駅前の1等地に参入(出店)できる訳ではありませんし、参入したとしても事業が成り立つ保証はどこにもありません。 特に零細企業は自社を取り巻く制約された条件の中で、「如何に嗅覚を研ぎ澄まし、制約条件の中で最大化を模索するか」に尽きると思います。 だいたい零細企業は条件が悪いので、結局如何に「ビジネスセンス」を磨き、如何に「正しい方向」に向かって地道な努力を継続できるか・・・といった長期戦に持ち込むしかないですが。 そして、これから「掘ればまだまだ出てくるであろう想定外のトランクルーム需要」を自分の能力を総動員して探し当てるのが、自分の近々のミッションだと確信しました。 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 大阪府 ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.09.09 09:37:03
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