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カテゴリ:中小企業の生きる道
16年前まで営んでいた2棟の織物工場の電気代が毎月150~170万円でしたが、トランクルームに転業してから100分の1になりました。
10分の1ではなく、100分の1なのです。 同じ2棟の建物を利用しても、ビジネスが違えばこれほど電気代が下がるのです。 何故、織物業ではこれほど恐ろしいほど電気代が高かったのか・・・? それはエアージェット織機による動力(スクリューコンプレッサー)を使った高圧電力契約だったからです。 コンプレッサーだけでなく、飛行機のプロペラくらいの直径150cmのファン2基で空調機を24時間稼働させていたのも電気代が掛かった要因でもありました。 今はホイストクレーンやスタジオの大型エアコンで200Vも使っていますが、通路の照明は人感LEDセンサーで点灯しても5分後には消えるように設定していますし、他の照明も全てLEDに変えていますので、トランクルーム・ユニットが2棟4フロアで171室ありスタジオもそのうち3室ありますが、普段は殆ど電気が消えている状態なので相当節電に貢献しています。 節電のためのイニシャルコストが掛かっていますが、ランニングコストを考えればこういった設備投資も必要と考えます。 エアージェット織機の織物時代は当初電気代が月200万円を超えていましたが、これを何とか少しでも下げるために、スクリューコンプレッサーの台数と出力効率を最適化し、年間355日24時間エンドレス操業させ、365日24時間操業のホテルと同じ電気料金契約をして150~170万円に下げたのです。 土日も工場を止めずに24時間エンドレス操業していた理由は、実はこういう事だったのです。 そのために月産20万mの仕事量を確保するのに、大阪本町への営業は必死でしたが・・・(汗)。 何も考えず関西電力からの言われるままの請求書の金額を支払っていたら、毎月50万円も多く支払って年間600万円、20年間で1億2000万円も損しているところでした。 1億2000万円・・・も(汗)。 同業他社と同じように週1日だけ工場を止めていたら、ホテルと同じ電気料金契約が使えなかったので、これほどコストダウンできませんでした。 なので、正月と盆だけ工場を止めて、年間355日24時間エンドレス操業を20年間も死守したのです。 20年間死守するなんて言葉で言えば簡単ですが、このエアージェット織機時代のこの20年間で私の意志の堅さは相当強くなったかも知れませんし、「転業という頭の柔軟性」はウインドサーフィンや音楽といった遊びや趣味をずっと続けていた事で養えたかも知れません。 単に仕事だけをするという真面目さ?だけでは世の中通用せず、ストレスを発散させるような遊びや趣味も同時並行する文武両道的で複眼的なライフスタイルが大人になっても必要なのです。 まぁしかし、今では太陽光発電の負担金やウクライナ戦争や円安などの影響で、相当電気代が上がっているようですし、これからも更に上がっていくでしょう。 織物時代のコストの中で電気代に占める割合が相当高かったので、無理して続けていれば大変な目に合っていたところです。 織物時代は人件費と電気代とサイジング代が3大コストでしたから、それらに全く頼らないビジネスに転換出来て本当にヨカッタと思います。 織物時代の反省から従業員を誰も雇わないファミリービジネスに徹し、沢山ある蛍光灯をすべてLED人感センサーに切り替えた事によって大幅な節電効果があったのです。 まぁ、これまでの人生は反省とカイゼンの繰り返しで生きてきたように思います。 大卒後サラリーマンを4年経験し、いくら頑張って成績を残しても評価されない悔しい思いをし家業の織物業に戻りましたが、20年死に物狂いで頑張ってもグローバル化の中国から洪水的な製品輸入の波に飲み込まれて完全に将来の希望を失い、藁をもすがる思いで全く未知のトランクルーム業に飛び込んだ(転業した)のです。 これからはスムーズに後継者の娘にバトンタッチするだけですが、有望そうな新規事業があれば独断で決めずに相談しながらボチボチやっていきたいと思います。 これから益々高くなる電気代を考えれば、「V2H」の将来性に期待したいと思います。 国に買い上げてもらう電気ではなく、将来的には自社で電気を作って自家消費(会社、自宅、親戚宅、EV、売電)するのです。 地産地消の考え方と同じです。 V2Hは「Vehicle to Home」(車から家へ)の略称で、電気自動車やハイブリッド車と家を繋ぐことで、家庭の電気を有効活用する考え方や仕組みのことを言い、将来的には太陽光発電の軽量化と高性能化が進み、電気利用の規制緩和が進み誰でも何処でも自由に自分で作った電気を利用できるようになれば・・・と。 そんな事が実現できる日本社会が、もうすぐソコに来ていると思います。 その為の将来のインフラとして、実は今回トランクルーム貝塚「本館」の広大な屋根の改修工事をして準備したという意味もあったのです。 太陽光発電に最適な南向きの屋根で近隣にトランクルームより高い建物が無く、直列の太陽光発電にNGな電線が全くなく、改修工事で頑丈になった広大な屋根を利用しない手はなかったのです。 貝塚市の山手エリアはまだまだ農村地帯で周りは兼業農家だらけですが、うちは江戸時代まで代々宮大工の家系でしたので田畑を所有していません。 しかし文字通り上に向かって垂直思考で考えると、トランクルームの広大な屋根という「有望な畑」を所有していたのです・・・(笑)。 という事で、40年間社会人生活を送ってきて一番大事なのは「コスト意識」だと思いますし、これからも「自分が動いたら、いくら掛かるか?」を常に意識して、仕事以外にも遊ばないといけませんから無駄な行動は控えたいと思います。 老後で大事なのは、文字通りこの遊び(余裕)ですから。 そして今は100分の1になった電気代を法人クレジットカードで支払ってマイルが貯まるのを密かな楽しみにしていますが、織物時代の月150万円の電気代をクレジットカードで支払っていれば20年間で3億6000万円支払った計算になりますので、それをマイルに換算すれば毎年ハワイへ家族旅行に何回も行けたかと思うと本当に悔やまれます・・・(笑)。 経営者にとって「無知は損」では済まされないのです。 まぁ織物時代はナントか根性で切り抜けましたが、これからはもっともっと頭を使って賢くスマートに生きなければ・・・と(汗)。 「トランクルーム貝塚」「スタジオ0724」「貝塚卓球センター」「テレワーク&スタディ貝塚」 「 貝塚不動産.com」 大阪府貝塚市名越661 tel:072-446-0798 mail: info@sasatani.com にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 大阪府 ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.07.11 08:32:03
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