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カテゴリ:ライフスタイル
1988年から数年始まったバブル景気は本当に異常でした。
株や土地やゴルフ会員権が異常に値上がりし、しょっちゅう取引銀行から「融資しますから買いませんか?」と言われていました。 知人はゴルフをしないのに、投資目的でゴルフ会員権を1000万円で買いました。 契約書には「ゴルフはしません」と署名したそうです。 普通に考えれば、ゴルフをしないのに会員権を買うなんて、正に異常です。 バブル景気は、それが正々堂々とまかり通っていたのです。 しかし私はそんな話に一切乗る事はありませんでした。 結果的に、それがヨカッタのです・・・(汗)。 乗らない(乗れない)理由がありました。 先ずはバブル前年の円高不況の真っ最中だった1987年に新工場建設とエアージェット織機導入で億単位の大きな借金を背負っていましたので、そんな余裕がなかったというのが第1の理由です。 そしてそれを納得させる大きな理由が、当時とっていたサンケイ新聞の小さなコラムに「何ら生産行為をせずに儲かるのはオカシイ?」という記事にピンと来たのです。 今の世の中オカシイ・・・と。 この新聞の小さなコラムのお陰で、バブルに一切乗らずに済んだのです・・・(汗)。 結果、更なる余計な借金をせずに済み、新工場建設とエアージェット織機導入で何億も膨らんでいた借金の返済がスムーズに進み、これが20年後の廃業を後押ししてトランクルームにスムーズに転業できたのです。 正にサンケイ新聞さまさま・・・だったのです。 バブルの頃は、私の周辺でも「みんなで渡れば怖くない」的な行動が目立って、結果的に大なり小なり損を被った人が沢山いましたし、同業者の織物会社は本業以外の不動産に手を出して300億円近くの負債を抱えて倒産したのは地元では有名な話です。 何よりバブルと泉州の織物会社の新型エアージェット織機の導入が重なり、多くの同業者が雪崩を打って1台1000万円もしたエアージェット織機を購入したのです。 結果的に日本で1番織物業が盛んな貝塚市でトータル1000台ほど導入されましたが(貝塚市が本社で地方に工場がある台数も含めて)、最終的には貝塚市から岬町までの織物業者が最盛期には680社あったのが98%も廃業倒産してしまったのです。 この数字には岸和田以北の織物業者や泉佐野のタオルや泉大津の毛布の業者は入っていませんので、大阪南部の泉州エリアには如何に膨大な数の繊維業者があったのかという証明です。 弊社の場合、バブルの1年前の円高不況の真っ最中の1987年に導入しましたので(契約は1986年)、何もかもきく買えて大幅なイニシャルコストのダウンに繋がり、当時高級羽毛布団やダウンジャケット向けの側地生産(高密度230本ブロード)を他社に先駆けて生産体制を軌道に乗せ、それが競争力を高めたのです。 当時は自分で言うのも変ですが、こんな泉州の田舎で「最先端のモノ」を織っていたのです・・・(笑)。 みんなが手を出せない不況時に億単位の借金をして、1年後にバブルが始まっても世の中に浮いた話をすべてスルーして、ずっと下を向いて年355日24時間エンドレス操業で20年間まじめに仕事をしていたのが功を奏したのです。 たかが1年前、されど1年前だったのです・・・(汗)。 私は株の売買はしませんが、円高不況時に織機を安く買って新工場を建て、リーマンショックの2年前の2006年に57年続いた織物業を廃業して、そのまま北京オリンピック前の好景気に沸いていた中国に20年間使い倒したボロボロのエアージェット織機を高く売り抜いて、トランクルームにスムーズに転業できたのです。 当時中国で大人気のトヨタ車と同じ「トヨタブランド(トヨタの祖業の豊田自動織機社製)」のエアージェット織機だからこそ中国で高く売れたのかも知れません。 まぁ結局「みんなと同じ行動をしたらアカン!」というのがエアージェット時代の心の底から学んだ教訓で、その教訓が今でも生きていて、絶対にメジャーマーケットを狙わずに、大手が参入しないマイナーなニッチマーケット(トランクルーム、音楽スタジオ、テレワーク室、卓球場)しか狙っていないのです。 バブル期はちょうど3人の子供の幼稚園から小学校の成長期にあたり、ほとんど仕事に時間を費やしている中でも家庭サービスも忘れなかったので、それが余計な事(投資話)を考える余裕もなかったのも功を奏したのです。 逆に私が独身で暇だったら、ホイホイと投資話に乗っていたかも知れません。 まぁ長い人生を歩んでいると、何が吉と出るか・・・ホンとワカランもんというケースが度々あるものです。 この辺が人生の摩訶不思議なところです。 もう26年前に亡くなった父親はゴルフが趣味でして、バブルのずっと前に泉南カントリーのゴルフ会員権を150万円くらいで買って毎週ゴルフを楽しんでいましたが、バブルの絶頂期に5000万円まで会員権相場が値上がりして「売ろうかな?もっとちょっとゴルフをするわ・・・」と親父は売らなかったのが今でも悔いが残ります。 「売っとけよ、ほな会社も楽になるし・・・」と強引に言えば売っていて、借金をだいぶ返せて、もっと経営が楽になったはずだったのです・・・が。 まぁ人生って、そんなモノです。 まぁ親父も亡くなる直前までゴルフを楽しんでいたので、売却を無理強いしなかったのが、せめてもの親孝行だったのです。 という事で、年をとると何かにつけ鈍くなるモノですが、残された人生であの時のようにピンときて人生を救われる・・・時がやって来るでしょうか? その瞬間にピンとくるように・・・もっともっと経営センスを磨かなければ(汗)。 「トランクルーム貝塚」「スタジオ0724」「 貝塚不動産.com」 「貝塚卓球センター」「テレワーク&スタディ貝塚」 大阪府貝塚市名越661 tel:072-446-0798 mail: info@sasatani.com にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 大阪府 ブログランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.11.16 05:54:00
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