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カテゴリ:読書感想文のような書き貯め
修業論
著・内田樹 ※この本を読む前に武士道についての本を読んだせいか内容がすこし混じってしまったかもしれません。内田先生は武士道という言葉はあまり使用していなかったと思うので実際の内容と異なっている可能性がありますが、ご了承ください 合気道の師範である著者が、現代における武道の意義を説いた本である。4つのテーマが別れていて細かい内容は異なるものだが、おおよそ共通した思想が見て取れる。 江戸時代では武術・特に剣術の道場はいたるところに開かれていたが、江戸が終わり明治になると廃刀令が下されて武術の必要性が薄くなった。それにあわせて道場の数は大きく減った。 しかし、数少なくなったとはいえ道場はなくならず、現代も尚道場は開かれている。 そもそも正当防衛という名目が無ければ物理的な暴力は犯罪である。剣を持つのも違法であるはずなのに、なぜ現代にまで道場が開かれているのか。 江戸時代以前での道場で剣術を学ぶのはもちろん自分の命を守るためであった。 だがそれだけではなく、本来は武道を通じて人のあり方を伝えていたためでもある。 天の時 地の利 人の和という言葉がある。 元々は孟子という中国の思想家の言葉で、戦略や政略的な意味だったが、これを著者は別の解釈で考えている。 すなわち「なすべき時に、なすべき場所で、なすべき行動をする」である。 合気道の技に限らず武道の動きは全てこの3つを考えなければ技として成立しない。 そうして技を磨くためにひたすら反復して練習することが、「なすべき時に、なすべき場所で、なすべき行動をする」訓練に繋がっていく。 最善の時と場所で適切な行動が取れる人、を作るための訓練こそ、武道の真髄と著者は考えている。 ※個人的な感想※ 合気道を大学時代に触れていましたけど、勿論ここまで考えてやってませんでした笑 ただ何かひとつ、コレだと思って繰り返しやっていく過程の中で得るものってあると思います。 スポーツ・勉強・仕事・音楽。いってしまえばゲーム、同人活動、恋愛などの趣味だって同じだと感じます。 得るものがあるからやるのではなく、やるから得られるものがついてくると言うのでしょうか。 得られたものが多ければ多いほど人間味が膨らみますよね。 僕もそうありたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年01月27日 21時04分09秒
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