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カテゴリ:映画
©2007 CTB FILM COMPANY/ANDREYEVSKY FLAG FILM COMPANY/X FILME CREATIVE POOL/KINOFABRIKA/EURASIA FILM. ALL RIGHTS RESERVED. 本年度アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品『モンゴル』 さて、どんな、作品なのかと興味津々で鑑賞。 前半部分は、「あれっ、去年見た反町隆史主演の『蒼き狼』-地果て海尽きるまで-」に似てる・・・やはり、同じ人物「チンギス・ハーン」を描いた映画なので史実に基づく部分は同じなんだろうと思いながら見ていた。 途中から大きく変わったのは、チンギス・ハーンの歴史上の“空白の期間”に「おそらく捕らえられ、牢に繋がれていたのだ」と考えるロシアの歴史学者レフ・グミリョーフの説を大胆に取り入れ、架空都市・タングート王国で長い間監禁されるテムジンを描いたと言う場面から。 幼い頃から何度も、捕らわれの身となる浅野忠信演じるテムジン。 しかし、獄中の鉄格子の中のテムジンのスクリーン一杯に映し出される表情は鬼気迫るものがあった。 これでテムジンの人生は終わりではないかとさえ思えるほど、過酷で希望のない鉄の格子の獄中。 そして、その彼を救い出すのは、彼の妻、ボルテ。 テムジンの妻のボルテの存在は、この『モンゴル』の中で一番惹かれた。 女性の強さ、たくましさ、したたかさを見せつけられた。 テムジンが9歳の時選んだ許嫁ボルテは、テムジンの父が敵の部族に毒殺された後、生死も分からぬテムジンを待ち続けていた。 二人の短い幸せの時が、この映画の中で唯一ほっとする場面だ。 ボルテはメルキト族の奇襲に身を挺してテムジンを救う。そして、メルキト族に捕らわれてしまう。そのボルテを救うために、また、テムジンもメルキト族を攻める。 テムジンに救われた時、ボルテのお腹には、メルキト族の子供が宿っていたけど、テムジンは「俺の息子だ」と、高らかに宣言するところがうれしい。 そして、戦いの果て、獄中にいるテムジンを助けようと、ボルテは息子を連れて過酷な砂漠を渡るため、隊商の長の女になる。テムジン救うためには手段をいとわない。 獄中からテムジンを救い出した時、ボルテにはもう一人子供が出来ていた。もちろん、テムジンの子供ではないが「今日からお父さんだ」と言う。 テムジンが獄中にいる間、ボルテがどんなに辛い思いをしたか、そして、テムジンのことをずっと待ち、救い出す時を狙っていたことが何も言わなくても分かっているから。 今はちょっと違うけど、日本では女性は目立たぬように控えめに、男の後を付いていくのが美徳とされていた。でも、女性の魅力とはたくましさと強さ。強い女性はきれいだと思えた。 テムジンが息子に、妻の選び方を教えていると、ボルテは言う「私があなたを選んだのよ」 とても、いい映画だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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