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テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:フィレンツェ大学
2009年の4月22日
また私の記念日がひとつ増えました。 大学の卒業式。 前日にパワーポイントのスライドの試写をして 当日もうまくいくよう、私達学生は一足先に準備に入ります。 美容室でキレイにヘアーセットしたみんなに 「Delizia、眠れた?」 と聞かれ 「今日も眠れなかったわよ...。」 と答え...。 国家試験前日に眠れなかったのは緊張からだけれど 今回はとにかく、この半日さえ終われば卒業確定なので 緊張はゼロだったのだけれど、スライドの修正に夜中までかかった上に プレゼンの練習に殆ど時間を取れなかったのです。 イタリア人でさえ何度も繰り返し、 原稿を読まずに話せるように練習するというのに...。 当日、プレゼンよりもドキドキしていたのは 私の卒論をサポートしてくれた先生が時間通り会場に着いてくれるか...。 卒論発表前に、担当の教授が学生のことを紹介して プレゼンが始まるという手順なのですが。 3年間この先生を観察してきましたが 一度たりとも定刻に到着したことがないのです。 開始予定時刻は9時。 私は第一部の4番目で最後。 一人当たり卒論発表は10~15分なので 10時前に先生が到着してくれれば、私の発表も無事始まれるでしょうか。 ここはイタリアですので開始時刻は9時30分近くでした。 が、私の先生は10時をまわっても姿を見せません(冷汗)。 正確に9時に開始していたら、私は紹介してくれる人もなく どうなっちゃっていたのでしょう...想像するのも恐ろしいです。 10時5分過ぎ、やっとのことでゼーハーと会場に到着した先生。 ギリギリで私のことを紹介して、私の発表が始まりました。 もう、この時点で 発表のことなど心配する余裕もなく 始まっちゃいました。 が、喋りはじめて1分後、恐れていた空白の時間がやってきて一瞬沈黙...。 その後のことはもうどう喋ったかは殆ど記憶にないのですが 会場の後ろのほうから「マンマ~」と呼んでいるビンバの声を聞いたのを うろ覚えに、10分間の発表は終了していました。 ハァ~、終わったぁ。 第一部が終了し、採点のために会場から全員外に出ます。 夫と友人から花束を渡され 疲れ果てた私は、突然の開放感からボ~ッとしていました。 10分後、第一部発表者の最終得点が発表されるので 私達学生4人は前に並んで発表を待ちます。 各学生の得点が発表されて、ワァ~っと歓声と拍手で会場が沸きました。 この得点は今までの全テスト結果の平均点が70% 国家試験の結果が30%、それに卒論発表の評価得点が加算されます。 最初に発表した2人が110点LODEで満点でした。素晴らしいです。 この評価を受け入れるかのサインをして、 卒業式の一仕事は終わりました。 先生達みんなからキスされて おめでとうの嵐。 やっとこのあたりからジワジワと喜びが沸きあがってきて 夫とビンバが人込みをかき分けて私のところに辿り着いたあたりで ホッとして、あぁ~、これで終わったんだぁと感動が込み上げてきました。 第二部の4人の発表が始まり 彼女達4人はなんと全員が満点で卒業! 私はこの優秀な人達に囲まれて、 なんとか彼女達のペースに追いつけるよう 一緒にテストを受けてこれたお陰で なんとか4月の卒業に漕ぎ着けられました。 すべて終わった後のみんなの清々しい笑顔は最高です。 そして彼女達を囲む両親のなんとも言えない 誇らし気な喜びの笑顔が忘れられません。 本人達よりも親御さん達のほうが嬉しそうで 会場は興奮の渦に巻き込まれました。 我が家もしかり 私よりも夫の方がそれはそれは満足気で ココロから喜んでくれていて 私はそれを見ているだけで嬉しいです。 彼の辛抱強さがなかったら 私は卒業までたどり着けなかったでしょう。 最後にみんなで記念写真を撮ってお別れしました。 写真に収まった私の顔は目が殆ど開いていません。 連日深夜まで用意に追われて、ただただ眠い目をしていました。 仕事で来れなかった友人達からお祝いメッセージが届き Mちゃんからは月桂樹の葉っぱの冠が届きました。 「これを被った写真を私にくれること」とのこと。 これまた眠い目でパチリと収まり、かけつけてくれた友人とランチへ。 当日の4月22日、私達の結婚記念日でもあったのです。 なぜこう毎年いろいろとビッグイベントがこの日に重なるのでしょう? 何か不思議なエネルギーが渦巻く今年の記念日は素晴らしい一日でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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