希望枠08年廃止
プロ野球11球団(西武は欠席)の代表者会議が21日、東京都内のホテルで開かれ、大学生・社会人の選手が球団を自由に選べる「希望入団枠」を2008年のドラフト(新人選手選択)から廃止することで一致した。約7時間半に及んだ会議では、今年度から希望入団枠を廃止する意見が大勢を占めたが、一部球団が「拙速な制度改定は避けるべきだ」と慎重な姿勢を見せたため、合意には至らなかった。今秋のドラフトでは希望枠がある現行制度を暫定的に継続することが濃厚とみられる。 12球団は当初、現行制度を継続する方針を決めていた。しかし今月9日、西武がアマチュア野球の2選手に「栄養費」の名目で現金を供与していた問題が発覚。不正を生む原因となったとされる希望入団枠への批判が高まり、16日には日本野球連盟、全日本学生野球連盟、日本高校野球連盟のアマ3団体が撤廃を強く要望していた。 今回の決定を受けて、日本野球連盟の松田昌士会長は「中途半端な決定には失望している」とコメントを発表した。【神保忠弘】