先週の木曜日の朝刊に入っていた「フィブリノゲン製剤納入先医療機関」及び「非加熱血液凝固因子製剤を血友病以外の患者に投与した可能性のある医療機関」という病院リストの中に、私が子供の頃、肺の手術で輸血を受けた病院の名前があります。
薬害肝炎が明らかになった数年前から知ってはいたのですが、20年以上も前のことでカルテがあるはずもなく、とりあえず元気であるわたしがこの検査を受けるのは、「パンドラの箱」を開けることでした。それを受けようと思ったのは、全国原告団代表の山口美智子さん方の「国の謝罪と全員一律救済」を求めて闘う姿を見ていたからです。山口さんは熊本の生まれということもあってか、こちらのマスコミで取り上げられることも多く、教員をしていた頃の話や、「私達はお金のことを言ってるんじゃない。誤ってほしい、国が二度とこうした薬害を起こさないように取り組んでほしい」と語る姿に力を貰ったからです。(わたしの場合はもし陽性が出ても、大昔過ぎて汚染血液製剤の投与証明が困難なので、救済法の対象にならない可能性のほうが大きいのですが・・・)
今日結果が出て、C型・B型とも陰性で、正直、胸をなでおろしたのですが、22日までに県の薬務衛生課への問い合わせ電話の数は2300件ほどにのぼるそうです。厚労省の窓口の電話も繋がりづらい状態が続いているようで、実際は問題自体が全面解決したわけではなく、個々の人生の中での闘いがはじまったのではないのでしょうか。
パン屋さんになりたいという女の子らしい夢を諦めざるをえなくなった福田衣里子さんは、薬害肝炎特措法の成立後マスコミに宛てた手記の中で「この法案で救済されるのは、ごく一部。これから、私の闘いの第二幕がはじまるのだ」と語っていました。
舛添厚労大臣は彼女に「家庭を築いてうんぬん・・・」とおっしゃったようだが、本当にそう思うのならば、まだまだ、この問題を解決済みにしないでほしいと思う。
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