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DINDINの日記

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カテゴリ:ひとりごと
最近話題のハルとナツというNHKであった移民のドラマ、

はっきりいうと、この手のドラマはニガテです。

できるなら見ないで過ごしたい。


しかし、見たくて仕方ない姑は、

彼女の友人が録画してくれたビデオを借り、

真先にわたしのところへやってきました。


「昨日ね、ハルとナツのビデオ、Yさんから貸してもらったの、

 あんたも見たいだろ?!!!!

うちビデオないから、後でビデオ貸して、

そのあとテープかすから!!」


と、大変意気込んでらっしゃる。


あんたも見たいだろ?!


という問いかけに

見たくないです。


とはっきり断れないわたし。


わたしには、どうして姑がそんなにこのドラマを見たいのか、

そして、わたしに見せたいのかが、ありありとわかる。


自分達がどれほど苦労したか、どんな思いをしたか、

見せつけ、ほら見ろ、こんなに大変だったんだ、

あんたらにはわからない苦労なんだ!

という、いつもの苦労話をほれ見たことか!

といわんばかりの形相で迫ってくるのだ。



それぐらい黙って聞いて、一緒にドラマ鑑賞するぐらい

できないことではないけど、

2,3日は気分が悪くなることだと思う。


姑がとみにわたしにビデオを勧めるのは、

そんな彼女の心情をわたしが汲み取るセンサーを持っているからだと思う。


彼女は、本当は彼女の娘たちや息子(だんな)に一番見てもらいたい、

苦労話を聞いてもらいたい、いたわって欲しい、

という思いがあるのだが、

彼らはブラジル育ち、日本人的心情や、

人の思いを汲み取るといった繊細さはなく、

しつこく苦労話をする姑をわずらわしく思い、

ばっさりと切り捨てるので、

彼らには持ち掛けない。


だんなが笑いながら、

「S(私)も見たがってるんだって??ママィがそういってたよ」

と言う。


私は見たいなんていった覚えはないけど、

姑はそのように吹聴しているらしい。


さらに、

「おれはそんなもん絶対見ない。

s子もいやならいやって言ったら?!」


と簡単げに言うので、

私はだんなに言う。


「私はそんなもの見たくないよ、そういうドラマ苦手だし。

あのね、なんでママィ)姑)がそういうか知ってる?

ほんとは息子であるサム(だんな)やお姉さんに見てもらって、

自分がどれだけ苦労したか、ねぎらってもらいたいわけよ、

それを誰もしないから、そういう心情を汲み取るセンサーのある私に

持ちかけてくるわけ。」


日本人には、言わなくてもわかる、とか、

一を聞いて十を知れ、とか、

特に昔の上下関係とか、師弟関係など、

師匠がいちいちいわなくても、下のものは気を利かせて

あれこれ用意する、と言うようなとこがあると思う。


戦前生まれの舅などそういったタイプで、

なんでもあれやれこれやれと言わずに

だんなに汲み取ってやって欲しいようなのだが、

全くここ育ちのだんなにそんな繊細な気遣いはない。


何かして欲しければ何をどのようにいつして欲しいのか

はっきりと遠慮なく言葉にしていいつけばければ分らないし、

言われないことはやらない。


そういったじれったさや、いわずと知れる関係、気遣いをうざったく思い

忌み嫌っている義姉達は、薄情にみえるほど、

日本人的細やかな気遣いはなく、大雑把で、切り捨てるので、

彼女達と姑のやり取りを見ていて、

いたたまれなくなることがあるが、

私にはどうしようもない。


娘でない私のほうが、日本人同士、と言う点で、

思いがよくわかることがあって、たまに耳を傾けると、

姑はダダダッとぐちをこぼす。



まあ、それくらいのお相手はいいけど、

さすがに目を吊り上げながら、いかに苦労したか、

つらい思いをしたかを語られると、引いてしまう。


もちろん、移民された方々の苦労は計り知れないものがあると思うし、

その心情はスパッとりって落とすわけにはいかないかも知れないけど、

なんだか何十年も心の中に蓄積された苦労話や

無念な思いを繰り返し吐き出されるのは、

どっと疲れるし、後味が悪い。


笑い話にでもして話されるならまだいいのだけど。。。。。


でも、姑は絶対に私に見て、感想を聞きたがっている。

姑にも生き別れた姉が一人日本にいる。

姉との付き合いはほとんどない。



そして、ついにハルとナツを見させられることになった。




続く












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Last updated  2005.11.02 12:05:40
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