テーマ:夢日記(3)
カテゴリ:夢日記
これは私自らが夢の中で体験した物語である。
夢日記について(ここをクリック) ★文学的な夢?★ ■夢日記/1998年6月1日■ トラホームを患う瞳にも似た、濁った光を含む夕闇迫る空の下 私はマンションの自部屋へ帰るべく建物の渡り廊下を歩いている。 コツコツと響く足音は幾重にも反響しては重なり 暗面へと消えてゆく。 程なく自部屋扉の前に辿り着き 部屋の鍵を取り出そうとポケットを探るたのだが その時突如、音もなく何者かの気配が迫り来る。 瞬間的に身の危険を感じた私はその場に立ちすくみ 恐怖の為顔を上げることすら出来ない。 おののき見やる足元に黒い影。 その人影はやがて狼の様な獣の形に変化する。 驚怖の絶頂に達した私は言葉にならぬ奇声をあげ 手足をバタつかせ半狂乱でその場を逃れる。 翌日、新聞朝刊にてこの奇奇なる事件が 世間を騒がせている事実を知る。 一度は難を逃れたものの、危懼を拭い去れない私は 身を隠すべくH氏(谷コウの父)に連絡をとり 古都と呼ぶにふさわしい風情溢れる町並みの一画にある神社の隣り そこにあるカフェにて彼と待ち合わせる。 カフェに現れたH氏は店内を見回すと テーブルに突っ伏して居眠りをする私を見付け、歩み寄る。 (私はそれを第三者として眺めている) 私はかくまって貰うお礼にと、予め用意した木製の板を差し出す。 その板は、私自身が彫刻刀を用いて彫刻を施し 「方舟さくら丸 坂口安吾」の文字を浮き彫りにしたもので (実際には“ 方舟さくら丸 ” は安部公房の小説) 浮き出た文字の部分を白く、彫り込んだ余白部分を青く彩色してある。 この時、丸い黒縁眼鏡を身につけていることから 自分自身が坂口安吾であることに気付く。 彫刻を受け取ったH氏は、それが大変気に入った様子で 会話がはずみ、左翼政治などについて暫し語らう。 身を隠す為に案内された寝室は、カフェ店内の中二階にあり 一組の布団が敷かれている。 しかし、見るとそこには既に谷コウが寝ている。 丁度半分のスペースは空いていることではあるし 枕も二つありはするのだけれど 「ここで一緒に寝るのか」 と思うと、やはり気色いいものではない。 ■夢日記/1998年4月15日■ 私の部屋の机の上に置いてある、小説単行本の表紙を見た父親が (米倉斉加年のイラストの様な少々エロい感じ) 「こんなものを読んで、貴様なにをやっとるか!」と私を叱咤する。 彼はそれをエロ小説と勘違いしたらしい。 頭に来た私は「根本敬を知らんのか!日本文学だ! 無知な奴め!(漫画家です)」 と言い返し、ひるがえすようにそのまま家を出て車を走らせる。 しかし暫く走った所で異音がし始め、タイヤのパンクに気付く。 仕方がないのでそこから程近い公園に車を停め パンク修理をすることにする。 外したタイヤは自転車のそれの如く細くて軽い。 私はそれを手洗い場に溜めた水に沈め パンクの原因である、亀裂或いは微細な穴を探るべく 空気を含ませ水中で絞ってみるのだが、一向にはかどらず 空気漏れの箇所が特定出来ない。 そのうち私は、その手洗い場にお湯を溜め その場で服を脱ぎ入浴を始める。 程よい湯加減、至福の時である。 と、そこに一人の女が現れる。 その女の身なり風体から察するに、何故かこの公園に大勢集っている ヤ●ザの妻ではないかと推測される。 女は我方ににじり寄ると唐突に 「チ●ポを触らせろ」と言う。 私は「人がいい気分でいるところ、出し抜けに何言いやがる! このアマぁ!」 と言い放ちたいところなのだけれど、それは口には出さず 丁寧に断り、拒否する。 けれども女は全く動じず、ニヤニヤしながら、執拗に手を伸ばす。 さすがはヤ●ザの妻である。 どこかの会社の食堂でパーティーが催され そこに友人と二人出席している。 私と友人はその場を盛り上げようと大騒ぎをする。 にわかに便意をもよおした私は、トイレに向かう。 向かった先のトイレはやたら古び、赤茶けていて悪臭が立ち込める。 個室の扉なども相当ガタがきていて 閉ざしてみるも10センチ程の隙間ができ 外から丸見えで役目を果していない。 しかも個室は四つ並んでいるのだが 扉が付いている側と、それに相対する壁は通常通りなのだが 個室どうしを仕切る壁が、本来ならば天井近くまであるものが ここでは大人が立った腰の辺り迄しか高さがなく 端っこの個室内で立ち尽くす私は 前方の三つの個室内を全て見渡せる状態である。 さらに設置してある和式便器。 これが前方の一番離れた個室から、私が立っている個室足許まで 全ての個室を股にかけ、長細く繋っているのである。 「なんだこれは」 と、このトイレの奇怪な構造に戸惑っていると 隣りの個室、つまり目の前の個室に子供が駆け込んでくる。 彼は“ かくれんぼ ”で隠れる為に入り込んできた様である。 タイミングの悪さに苛ついた私は 「隠れるならこちらでも構わんだろう」 と自分のいる個室と場所を交替させるのだが 彼が見ている為、結局用を足せず、諦めてトイレを後にする。 工場の様な薄汚れた建物が建ち並ぶ敷地内を歩いていると 向かいの建物の二階窓から友人が身を乗り出し “ こちらへ来い ” と手招きをする。 (通常の二階の二倍程の高さがある) 私はそこまで行くのが少々億劫に感じた為 彼同様 “ こちらへ来い ” とジェスチャーで返す。 するとそれに対し彼、またしても手招きを繰り返す。 どうやら二階に何かあるらしい。 私は建物玄関を入り、すぐ左手にある階段を上る。 上りきった所に水色のペンキで塗られた木製の扉がある。 そこを開けてみる。 部屋だと思ったそこは思惑に反し、機械の音が鳴り響く暗がりで 湿っぽくカビの臭いがツンと鼻をつく。 ボイラー室の様でもあるが、トグロを巻くが如く天井に貼り付く 緑色のパイプがボコボコと呪われた底なし沼の様な音を立て 不気味さを醸し出している。 気味が悪くなった私は扉を閉めると 今しがた上ってきたばかりの階段を再び階下へ降り その階段と向かい合わせに位置する階段を上ってみる。 上りきった所に大きく重厚な木製の扉があり 中から話し声が聞こえる。 その扉を開けると、中には友人の他に警備員らしき男が二人いて 彼らは共に拳銃を所持している。 (何故かその拳銃は白いプラスチックでできている) 私は未だかつて本物の拳銃を手にした経験が無い為 彼らの所持する拳銃を拝借戴き 自分がこれを手にしている様を写真に収めて貰えないだろうか と頼み込む。 すると以外にも快く、あっさりと了解してくれ そのズッシリ重たい “ 本物 ” を手渡される。 それを手にした私は興奮し 「安全装置!安全装置!」 などと叫びながら大はしゃぎで、警備員の片割れに銃口を向ける。 向けられた男も笑いながら 「撃たないでくれー」 などと愛嬌一杯である。 男に狙いを定め、安全装置が掛かっていることから “ 発砲はしないだろう ” と安心して引き金に掛けた指に力を込めてみる。 ところが、あろうことか、いとも簡単に撃鉄が落ちてしまい 発砲音は無いものの「パシッ」という乾いた音と共に 銃口を向けられていた男が後方へ弾け飛ぶ。 「うわぁ、どうしよう・・・」 頭の中が真っ白になり、額には嫌な汗が伝う。 しかし、倒れた男はややあって動きだし 後に聞くと、本当に撃たれそうな気がして 万が一を考え後ろに飛び退いたに過ぎないとのことだった。 車で別の場所へと独り移動する。 車を停車させると、助手席にある財布と透明のプラスチックケースを タオルで隠し、ドアをしっかりロックして車を離れる。 車を駐車した路肩のすぐ脇に、長い下りのエスカレーターがあり 階下は高級レストランになっている。 店内に入ると、待ち構えていた兄貴分が (筋者の様である。いわゆるヤ●ザね) 何やら重要なブツを探していると言う。 警察もやはり我先にと血眼でそれを探しているらしい。 それを聞いた私は暗黙のうちにそのブツというのが 先程助手席に置いてきたプラスチックケースであると察知し これを逸早く兄貴分である彼に受け渡そうと 上りエスカレーターを足早に地上へと駆け上がる。 ところが先刻駐車した場所に車は見当たらず それとは逆の反対車線に停まっているのが確認できる。 辺りには刑事らしき男がうろついている。 私は慌てて、近くの歩道橋を渡ると車に駆け寄り 助手席をあらためるも、車内はキレイに整頓されており ブツはどこにも無かった。 ヲシテネ。 夢の巷NO3 夢の巷NO2 夢の巷NO1 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/02/26 02:37:41 AM
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