カテゴリ:旅行記
(タマヤスデ 巨大である) タイ航空22日午前11時発の便にて バンコク、スワンナブーム国際空港を発ち 同日夕刻時分に帰国。 あちらに滞在中は場所を変え宿を変え 極力タクシーなどは利用せず 地元民と同様の交通手段である、バス、電車、船を駆使し 昼夜問わず動き回り歩き回るもさほど疲労感は無く ところが飛行機を降り帰国した途端、どんよりと厭な疲労感。 なんだこりゃ。 帰りたくねえなぁ、せめてあと一週間あったらなぁ。 といった一昨日の夜、昨日の朝の心持ちを引きずったまま 徒労の日々に戻った23日、本日。 頭ぼんやり目はうつろ、運転ままならず しかも先日梅雨明けしたらしい日本の日差しはあちらより断然厳しく それ、働けや。と容赦無くじりじり照り付ける。 そんなこんなでたかだか二週間なれどすっかり浦島太郎状態のオイラ 完全な社会復帰までには少々時間を要しそうである。 ってなことで、さして観光地へ足を運ぶでもなく ただだらだらと歩き回ったのみ、でもないけどね。 って感じのタイ旅行記第一弾ー! タイ航空7月10日の深夜便 (12時を過ぎているので厳密に云うと11日) にて出発する予定で到着した中部国際空港は 深夜ということで人影もまばら。 辛うじて営業している免税店を閲したりなどして出発までの時間を潰す。 バンコクに到着したのは早朝の5時。 ここからエアアジアに乗り換え、プーケット島へ行くのだけど バンコクのこのスワンナブーム国際空港は 開港して未だ2年足らずの新しい空港 さぞかし楽しげな免税店が軒並みを連ね 厭くこと無い時間を過ごせることであろう期待を胸に 乗り継ぎ便までの時間を敢えて長めにとって予約をしたのだけれど 思惑期待、大外れで、何も無い。 あっても陳列された商品はどれも割高。くわっぱ。 暫し空港内をうろついた後とりあえずの朝食をとり 乗り継ぎ便出発までのおおよそ六時間を持て余し、寝るに寝れず 成す術無くだらけてベンチで過ごす。 ま、これも旅の楽しみのひとつね。 今考えてみれば荷物を預けて外に出てもよかったんだろうけど そんな機転きくわけがない。だはは。 エアアジアは安い。 片道三千円程度で飛行機に乗れるなんて日本じゃ考えられんよね。 窓の外は上天気、プーケット到着まで約2時間。 目的地に近付くにしたがい鮮やかな緑と土の色、きらきら輝く水面 立ち並ぶ椰子の木が真下に見てとれ 南国だよ、おっ母さん!ってまだ実感無いんだけど、いよいよ到着ね。 ところで、タイのみならず物価の安い後進諸国に於いては 例えば空港周辺及び観光地周辺にて観光客相手にぼったくり商売を目論む 浅ましい馬鹿豚共が待ち構えているのが定例で 必ずといっていいほど「コンニチハ。ヤスイヨ。」などと あちらさんから声をかけてくる。タクシーもまたそのひとつ。 空港を出ると案の定、はっは。おるわおるわ。 待ってましたとばかり蠅の如くに集まり来てつきまとい、声を掛けてきやがる。 ぶんぶんぶんぶん。 しかし、待てよ。奴等を“蠅”と表現するのは好ましくないかもしらん。 そもそも蠅というのは糞便やら腐敗物やらといった汚物に集うのが定例で 奴等を蠅と例えるならば、必然的に当方が汚物ということになるではないか。 ここはやはり、そうだなぁ、蟻、若しくは蜜蜂。かなぁ。 いやいや、なんかイメージにそぐわんよなぁ。 まぁいいや、蠅。ね。やはりこれが一番イメージにふさわしい。 奴等が蠅であれ便所コオロギであれ、当方は良識道徳感溢れる善良なる人間。 ホモサピエンスであり どう転んでもその立場は揺るぎない。 群がる蠅共を掻き分け掻き分け地元民が利用する格安の交通手段である ソンテオという、トラックの荷台に客席を拵えた乗り物の乗り場を探すのだけど これが何処にあるやらさっぱり見当が付かない。 差し当たっての目的地は島の南端に程近いシャロンベイにある ダイビングショップ。 今回の旅の第一の目的はスキューバダイビングのライセンス取得にあるので とりあえずこのショップまで辿り着ければ一段落である。 しかしながら、タクシー以外の交通手段では シャロンベイまで直行するものは無いらしく ひと先ず島の南西に位置するプーケットタウンまで出て そこからまた次なる手段を見出すしかない。 ソンテオならプーケットタウンまで30バーツ(90円程度) こいつに乗れれば云うこと無いのだけれど、乗り場が分からん。 そうして戸惑う間にも、蠅共は次から次へとぶんぶん迫り来て 育ちの宜しくなさそう浅黒く原始的な顔立ちロンズデールのTシャツ (ボクサーブランド)を着た蠅男がヤスイヨと掲げる プーケットタウンまでの運賃は500バーツ(約1500円) 糞ナメてやがる。 「なんだ貴様、そのTシャツは。どうせ偽物だろ。ボクシングやってんのか。 俺様が相手になってやるぜ。かかってきやがれ。」と、言いたい。 「観光客をナメんじゃねえ。貴様にくれてやる金はびた一文ねえんだよ。 ぼけ。」と、言いたい。 しかしながらタイ語はおろか、英語すらままならぬ俺に出来るのは せいぜい腹に渦巻く憤懣に表情を歪めることくらい。 鬱屈。うっくつ。がるるる。 そんなわけで再度空港内に戻り すがる思いでインフォメーションに問い合わせるも 此奴らも蠅共と結託してる様子で、まともな回答をしやがらん。 まったく、どいつもこいつもである。 仕方無くミニバス100バーツ(約300円)でプーケットタウンまで。 下車したそこでもタクシーが待ち構えていて目的地まで乗せると言う。 その運賃50バーツ(150円程度)あれっ、安いじゃん。 ミニバスに乗り込んだ当初はプーケットタウンにて 次なる民間交通機関を探す心積もりにあったのだけれど 暑い中、大きな荷物を背負って当て所もなく彷徨うのも難儀であるし 50ならまぁ良心的な価格に思えるので 坊主頭の若い運転手に乗車の意向を伝えると 先ほどの50というのは聞き間違いで実際には350だと言う。 バ、カ、ヤ、ロ、ウ。 そこで値引き交渉を試みる。 すると意外にもすんなり50値引いた300でよいと云う。 なんだ値引けるじゃねえか。 更に値引けと250を提言してみる。 運転手「300」 「うんにゃ、250」粘ってみる。 運転手は少々困った顔で近くにいるボスと思しき中年女に相談をもちかけ しかしながら女は首を縦に振らず再び300と。 うむむ、仕方無い。これ以上の値引きは見込めぬ様子であると判断。 更に、もはや夕刻時分となった今 この後すんなり目的地に到着出来たとしても まだ今宵の宿も探さねばならんので、もたもたしておれん。 そんなわけで300で折り合いをつけ乗車。 運転手は途中、目的地であるショップに携帯で電話までして 道を訊ね訊ねしショップ前まで送ってくれた。 まあ、さほど悪い奴でもなさそうではある。 後に聞いたショップの人の話によると 300という金額はまずまず妥当なものらしく 妥当なものから更に値引こうとしてたのね、俺。 はっはっはっ、事情が分からんのでね。すまん、すまん。 出迎えてくれたのはショップの店長である通称ハジさん (これはチベット名だったっけ?らしい。 昔は筋金入りのバックパッカーだったんやろね。日本人。)と 女インストラクターまりもさん (これは本名らしいけど、インストラクターになる為に生まれてきた様な名前やね。) お二人共々よく日に焼けていて野生味溢れ逞しい。 特に店長のハジさんなどは初めて顔を合わせた時 間違いなく年上だと思ったのだけれど 後に年下だということが判明して仰天。すげえ貫禄だよ。 たはは、俺、貫禄無いからね。 ショップに到着後、周辺で宿を探す積もりだったのだけれど 今の時間から探すのも大変でしょう、とのハジさんの計らいで ショップのドミトリーに無料で宿泊させて戴けることに。有り難や。 まりもさんにもドライヤーをお借りしました。 ほっ、と一息、荷物を下ろし近所を散策。 近くの広場には屋台市場のようなものがあり古着やら食い物やらが格安。 非常に楽しい。 (山の頂に見えるのはビッグブッダ) とりあえず腹が減ったので通り向かいにある、屋台に毛が生えた様な店で 夕食をとることに。 氷水をたたえたプラスチック製のコップは古びているし 大衆食堂によくある安っぽい感じのテーブルの上はべとついていて 蠅なども飛びかっていて衛生的とは云い難いけれども気にしない。 そんなものは味が良ければいいのだよ。 と注文したパッタイ(タイの焼そばみたいなもの)を豪快に口へ運ぶ。 その味、果たして・・・犬みたい。 いや、冗談でなく 洗ってない犬の様な獣臭が、口内にむわっと広がる感じで、臭い。 まあ、その獣臭(たぶん魚醤)も仄かであるし 耐え難いものでもないので平らげたけどね。 相方が注文したヌードルスープはまあ旨かった。くそ。 その後、口直しにと屋台広場横のセブンイレブンにて 豆乳が旨いとのことだったので紙パック入りのものを購入。 ところが手にした紙パックが何故だかべとついていて 匂いを嗅いでみると大便の様、かぐわしき薫り。 疑心暗鬼の心持ち恐る恐るこれにストローを差し込み 中の液体を力弱く啜ってみる。 ぐええ、やはりね・・・すっぱくて激甘。 腐ってるよ、これ。 紙パックに記載された製造年月日及び賞味期限などあらためるも いずれもタイの暦で記載されている為、ちんぷんかんぷん。 仕方無いのでこれを破棄し、再度口直しにとビール。 これはちゃんとビール味。 日本円にして60円程度という価格が非常に有り難く特した気分。 そんなこんなで少々食に不安を覚えたプーケット一日目。 ま、さほど気にしないけどね。 明日から三日間はスキューバダイビングの講習だぜい。 (早速捕獲。タイのヤモリは日本のものよりすばしっこい) ヲシテネ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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