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3月28日でスキー場はクローズとなり、『お礼修行』と称して最終日の2日間は泊りがけでした。全日程18日間をカウントし、10月末から取り組んできた私なりの活動もシーズン終了を迎えました。
比較的早い時期から一日に2レッスンを持たせてもらい、所定の1時間半の中で決められたメソッドのドリルを展開する手法を自分なりに多く試行錯誤しました。 スキー場の方は春の足音が近づくにつれて雨が続き終息へ向かって行きます。 そんな中、3回のミラクルといわれる良好コンディションが保てたのは降雪機と恵みの天然雪。降雪機といっても気温が下がらないと稼動が困難だそうで、強風だとリフトが自動制限又は停止も。普段4分で多くの人を運べる距離を、20分かけて安全走行など。滑れるコンディションを作り上げるには多くの資本とマンパワーで作り上げられているものなんだなと、これまでとは違う視点で改めて思いました。 さて5ヶ月間の活動の報告です。 初級指導者としての振る舞い方や実際のレッスンについて、全く経験のない素人に日々細かに教育して下さった担当の先生には感謝の気持ちでいっぱいです。 校長先生からは『教えるプロ』としての考え方と表現の方法の要点を教えて頂きました。 どんな道でもそうなのだと思いますが、トップを極められた方だけが持つ匂いたつようなエレガント。まさにカリスマ性を間近で見させて頂いた5ヶ月間になります。エレガントの要素とは、所作の一つ一つが完成されているから美しい。体で表すカタチの美しさに至るまでは何年も同じステージで研鑽を積んでこないと出来ないものなんだ… まるで能舞台を見ているような思いでした。 私のステージだとこの世界では『一年目』という言い方をするのも初めて知りました。 教える方も教わる方も真剣勝負です。 教わると同時に、教える視点や考え方。今回是非に学びたい部分でした。 海のものとも山のものともわからない新人をある一定水準まで上げる為には手間と時間がかかります。一生懸命教えた結果、一つのものになるのかどうかは別次元。伝える努力をした側からの視点では不条理な事もあるでしょう。 未知数な人に情熱を持って教える事の辛さは、自分のホームベースの仕事の世界で自分が最も 痛感している部分だからです。おこがましい事を言ってすみませんが、現場で日々同じ事を延々続ける生活をしている者にしかわからない辛さがあります。 何か答えを見つけたい。答えは見つかったのか…。 イントラ見習い生活を通して目を開かされるようないい経験を積ませて頂いた事は確かです。 行き詰った時に(ステージは違いますが)チャレンジする環境が降って沸いてきた。 何かの巡り合わせと捉えて、そこに乗っかったのが今回の活動の源泉でした。 一緒に始めたメンバーさんの一人には、イントラ見習生活をする自体の意味を改めて問われた事もありました。自分のフリースキーの時間がなくなる、努力してもカタチになるかは不透明…。それなら級を取る事にパワーを向けた方が有益じゃないのか・・・。マイナス要因は考えたらいくらでも。見る角度によって物事はどんな見え方でもするという事でしょうね。いくらスキー好きの私といっても、自分の動機は何だったのかをその都度振り返る事になりました。自分が選択して取り組んだ事の意味は終わってから考えよう。同時にそう考えてもいました。 スクールウエアの胸ポケットにはペンとメモ。いつでもすぐに取り出せるようにしていました。場合によっては吹雪くゲレンデで研修中ずっとメモを取っていた事も(笑) 短期間ですが、伝える立場から聞き取る立場へのシフトを通じて初心の気持ちを取り入れられた私の今の答えは、アプローチ方法は一つではダメなんだという事です。 答えと結果をすぐに求められる今の時代というか、多くある考え方だけでは、若手に伝えることも、イントラへの取り組みについても答えはすぐには見出せないものだろうなというのが、見つけたものになります。 確かに、フリースキーの時間は少なかったけれど、キッズに多くのドリルを伝える中、自分のスキーの軸みたいなものが変わってきつつあるのも一つの答えです。長くかかりましたが、ベーシックパラレルのカタチが頭と体でやっと調和してきたような気がします。 教える方も教わる方も、頭と体の両方で理解できる事が目指す所なのかなと思います。 『指導に完成形はありません』 『自分で上に上げていくのです』 長く指導生活に携わってこられた先生のふとした言葉です。 練習、経験値、場数あってこそのエレガントですね。そこには数知れない試行錯誤があるでしょう。すぐに答えを求める今の時代性とは逆行するお言葉です。 『習った事を次年度、後輩に伝えて行って欲しい。』先生ありがとう。感涙…。 担当下さった先生からは嬉しい言葉を頂き、最後日をあとにする事が出来ました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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