じじばんばん

昨日、友達数人で私の知らぬうちに回転寿司にいって
ウニがうまかったとか抜かすもんですから
俺もくいてぇってわけで今日、回転寿司いってきました。

何皿か食べた頃、ウニが回ってきたので
さっそくとってひとつ食べてみた。

うん、うまい。

ウニってこんな味だったのね。

実はうまれてはじめてウニを食べたのです。

なんで、いままで私はウニを食べなかったか…
ウニを食べおわったとき思い出した。

もう他界してしまったが私の父方のじいちゃんは
毎日、酒を飲みアルコール中毒であった。
そのため、昼だろうが近づくと酒臭く
一緒に食事をするときも食事前からすでに酔っ払って
「げへへへへ」なんて酒臭を放ち
常にほんのり肌色に赤みを帯びた顔色になっていた。

そして、じいちゃんはハゲていた。
といってもつるっぱげではなかった。
サザエさんの磯野波平の頭の頂上部の一本をなくした感じで
耳周りにのみ黒髪が残っていた。

そのため、回転寿司を食べに行って
海苔で巻かれて濃い肌色にほんのり赤みのある
ウニを見るとじいちゃんが動いてくるように見え
酒臭いじいちゃんを思い出し
呪いにかかったように
食べようって気がまったくわかなかった。

しかし、友達が俺抜きで寿司食べにいったという
憤りによるやけ食いでそんな呪いすっかり忘れて食べることができた。

呪いの恐怖から解放され、ウニのうまさを知った私は
これから寿司を食べにいったらウニをばんばん食べるつもりだ











…と思ったが会計の時にウニが一皿500円もすることに気づいたため
これからは呪いの恐怖でなく
値段の恐怖で食べられなさそうだ。