尖沙咀- Chek Lap Kok Airport
以前にも、散々街を歩いたのだが、街をうねり歩く頃、いくらタックスヘイブンだといっても、ブランド品の買い物を苦手とする私は、なかなか、香港は買い物以外には、タイガーバームと九龍城なき今は、意味なく街を歩き、飯をつまみぐうくらいしか、観光ではすることがないのである。 もとより、シンガポールと同様、こういう小さな地域では工場もないので、第三次サルビス産業や中継中間搾取産業、観光産業が主だった国家収益となるわけである。こういったコピー産業都市には、文化の輸入があっても、映画産業など一部を除きなかなか文化を作り出していく地域ではないところに、なかなかゲイはいないのである、という勝手な妄想と実感を持つのである。別にゲイを探しているわけではないが、ふと歩きながら思い出したのであった。 それにしても、香港人も20年前に比較すれば、日本人も同様だが、随分垢抜けたような気がする。(ベトナムでは眼鏡の人をほとんど見なかったが) 20年前、中国本土を(未開放都市もあったが)自由に旅行するアジア人は日本人と香港人だけであった。(20年前は韓国人はまだ海外渡航自由化されてなかった)いたるところで、アジア人旅行者と出会うと第一声は「リーベンレン(日本人)?シャンガンレン(香港人)?」であった(といっても聞く前に容姿で99パーセント分かったけど)。 香港人旅行者は、香港を単身、ないし2,3人で出発、各都市で仲間をつくり、中国奥地に行くほど、大規模化し、もはやチベットあたりにくる頃には、バスを1台チャーターできるほどの、つまり3,40人の個人旅行者の集団団体客となって怒涛のように押し寄せてくるのであった。厳格なイスラム寺院で履物を脱がずに中に入り写真をとったり、チベット寺院で大声を出しながら勝手に入って行ったりと、顰蹙を繰り返しており、結構、日本人旅行者から厭われていたのだが、同時に、我々も20年前にはああいう状態だったのだなあ、と自戒もするのであった。 そんなことを思いながら、香港に来ながら何故、台湾料理といいつつも、ふかひれスープ半額セールの看板についつい惹かれてしまっていたのであった。 香港で最も由緒あるペニンシュラホテルの通りをはさんだところにも、由緒ある聖地ホテル群がある。重慶マンションである。今更説明は不要だが、このあたりをまた意味なく歩いていると、時間が迫ってきた。 空港からの電車は、九龍駅、中環駅があり、そこから(電車のチケットを見せれば)無料のバスが10分おきに5方面程度循環しており、飛行機出発時間の90分前チェックイン、電車20分、待ち時間最高10分とし、九龍駅までのバスが距離的に10分として、合計130分前にバスに乗ったのであるが、順調に渋滞に巻き込まれ、順調に焦りだし、わずか3キロ程度のところを、40分かけていただいて九龍駅に着いたのであった。もう、駅前から電車までは、往年のカールルイス並の速度で走ったのであるが、電車はまだ来ていなかったので、地団駄を踏む。 電車の中では、空港到着予定時刻がチェックイン期限の60分前に到着できるか人間コンピュータといわれた私の脳内シュミレーションが活発に行われ、ドアが開き次第、チェックインカウンターにドーピング後のベンジョンソン並の速度で疾走したのであった。チェックインカウンターでは、息切れしている人には優しいものだ。演技派でもある。重慶マンション紹介