ピーターパンとウェンディ 翻訳 1.01版
1章 ピーター登場
コドモはみんな成長していくものです、一人を除いては。コドモは、すぐに自分が成長するものだという事がわかるのです。ウェンディが成長するということをわかったのは、このようにしてでした。2才のある日のこと、庭で遊び、花をつんで、それを持ってウェンディがママの所へ走っていきます。そうしているウェンディは、幸福に満ち満ちているように見えたことでしょう。ママは、胸に手をあてて「まぁ、どうしてあなたは、ずっとこのままでいられないんでしょうねぇ!」と声をあげたのですから。コドモの成長について、ママとウェンディの間で交わされた言葉は、これだけです。ただこのことによって、ウェンディは、自分が成長しなければならないということをわかったのでした。2才にもなれば、分かるものです。2才ともなれば、きざしがあらわれるものなのです。
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