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カテゴリ:起業・ベンチャーの本
起業ってこうなんだ!どっとこむ
サイバーエイジェントの藤田社長と一橋MBAの米倉先生との対談本。 対談形式なので、サクット読めた。 ネットバブルで「最年少上場社長」とチヤホヤされた束の間に、バブル崩壊でどん底を経験し、藤田氏は本当の意味で経営者になったのではないかと感じた。 飾った内容ではなく、自然体の藤田氏のコメントの中に、逆境を乗り越えた者の自身を感じた。 渋谷ではたらく社長の告白は25万部売れたそうだ。 ヤッパの伊藤社長が配信している「産経NetView」(月315円)は確かにすごいと思ったので、早速登録してしまった。 <読書メモ> ・藤巻弟(セブン&アイ生活デザイン研究所社長)、熊谷正寿氏(GMOインターネット社長)に次、藤田氏も米倉社長の弟子という関係。 ・サイバーエイジェントは、2005年9月末決算で年商432億円、従業員は約1200名。 →4億5千万円の売上しか無い時にIPOし、時価総額850億円となり225億円の資金調達をした。4年で年商を100倍にした。 ・電通、博報堂出身の中途社員は、役に立たなかった。 →全部の業務が新しいことなので、即戦力にならなかった。 ・楽天の物流の1/3がブログを経由している。(デジタルハリウッドの藤本氏) ・藤田社長のブログは、1日5万件のアクセス。(ちょっとした雑誌の販売部数より多い) ・ピアのチケット販売は利益率は低いし、成長戦略は見えないが、それこそが参入障壁となる。(矢内ぴあ社長) ・村上ファンドのコンセプト「金儲けを通じて世直しをする」 ・ネットの収益力は2つ(市場の拡大、収穫逓増型モデル) ・ヤフーは粗利益率が95%、営業利益率が55%と高利益率。 ・Yahoo!オークションは、150万人が利用しており、月300円×150万人で月に4億5千万円、年54億円の収入がある。 ・アメーバーブログは、2004年9月サービス開始と後発だが、1日1000万ページビューある。 →サーバーは200台、渋谷にある。 ・年商規模:ライブドア800億円、楽天455億円、ヤフー1170億円。 ・消費者金融(小口金融)の利益率は27.4%程度だが、最終的に顧客にデリバーしなければならない。(大島SFCG社長、SFCGは商工ファンドの社名変更後) ・GMOモオリエント信販を買収。 →アイフルの貸倒率が5.2%で一番低く、地方小規模消費者金融では27%と無審査、無担保の為、貸倒を抑えるノウハウの確立が必要。 ・サイバーエージェクトのリクルートは、3万人がエントリー、1千人規模のセミナーを20回程度。 2~3月にかけて10名に対し2名の社員でグループ面接をし、大手企業がいていを出す前の4月下旬に内定通知を出す。2006年4月新卒入社は103名。 ・2003年の楽天による「旅の窓口」の買収金額は323億円。本当はもっと高かったが、買った瞬間に暖簾代を特別損益で落としてしまったので暖簾代が発生せず、旅の窓口の売上と理恵きがそのまま楽天に乗り、原価償却してしまった。楽天の株主はマイナス323億円の出資で、446億円の流通総額がついて決算が良くなり株価が上がり、323億円を株式市場から調達できるし、旅の窓口の株主は323億円も入ってきたので、誰も損をしていない。株式市場を使った成長戦略をとる会社にとっては株価が命綱。 ・2002年度の「グローバル・アントレプレヌアシップ・モニター(GEM)」(世界の起業家精神と起業熱を測定する調査)において、日本は調査対象国37か国中、最下位だった。36位はロシア。 ・終戦後り1946年、ボストン連邦銀行総裁のラルフ・フランダース氏はベンチャーの充実を訴えた。 「アメリカのビジネス、アメリカの雇用、アメリカ国民の繁栄は、自由な企業体制のもとで新しい企業が続々と生まれてくることで保証される。将来に渡って既存大企業の成長だけに依存することはできない」 『起業ってこうなんだ! どっとこむ』 藤田晋・米倉誠一郎著 NTT出版 2006年2月2日初版第1刷発行 1600円 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年04月11日 03時33分46秒
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