魔の沼
『今まで無かった黒い沼が、野原の中に出現した。それは、少女が見た夢の中の沼と同じだった』天沢 退二郎著作の『魔の沼』を再読しました。小学生の時、図書館で何度も借りて読みまくった本です。当時、借りて読むだけでは物足りず、本屋さんを何件も回って探したのですが、何処にも売っておらず、読みたくなったら図書館に行ってまた借りる・・・そんな事を何度も繰り返していました。そのうち、図書館からも無くなって読む事が出来なくなってしまい、喪失感を感じたものです。月日が流れ、2005年に復刻して手に入れる事ができたのですが、一度読んでからはそのまま。あれだけ欲しかった本が、いざ自室の本棚に並ぶと、頻繁に読み返す事が無くなってしまったのです。手に入った安心感でしょうか。