【ブログ】未来を見据えた楽観的な生き方
ファイナンシャルプランナーの立場からすれば邪道な話をします。積立NISAやiDeCoといった税制優遇証券積立投資制度や、保険会社の個人年金保険など、老後の生活資金を確保するために現役世代が行う貯蓄制度というのはいくつかあります。そういった制度を上手く活用している方も多いと思います。その理由は、公的年金だけでは、生活資金が足りないという懸念があるからです。そのために現役世代から準備をしなくちゃという風になります。でも、いくら必要なのでしょうか?公表されているデータは、60歳までに3000万円とも、1億円とも言われています。貯蓄が足りなくて、高齢者の生活保護受給者も増えているとも言われています。でも、高齢者の中には、そこそこの貯蓄があれば充分生活していける方もおられます。変な言い方をすると、老後生活は、現役世代以上に多種多様で、データはあまり参考にならないという見方もできます。シニアコンシェルジュ協会に所属している私は、老後のライフイベントを作るとき、現役世代のようなテンプレート的なライフイベントにならない事に気づきました。たとえば、いつまで働くか?これは、スキルや健康、ニーズ、そしてなにより自身のモチベーションに左右されます。アクティブシニアの場合、趣味や交際費などの出費がかさむことも考えられます。逆に隠居生活や、家族との同居する場合などは、出費が少なくなり事もあります。同じ年齢の方でも、かなり環境が異なります。それを考慮すると、果たして現役世代が老後に備えての貯蓄って本当に必要かどうかは、またはどこまで必要かは、正直わからないと言えます。ある人が、「老後のために現在の生活レベルを抑えたくない」と言っていました。この人が高齢者になる頃は世の中の制度が変わっていて、生死の選択肢が増えているだろうと予想しています。多様性を認める社会が進んでいくと、死という選択肢の幅が広がることは予想されています。尊厳死、延命治療の拒否、緩和治療などなど。海外では薬による死を認めている国もあるようです。私は、王選手が好きですが、彼の引退時の発言に「王貞治が王貞治のバッティングができなくなった」というのがあります。現役最終年でも30本塁打を記録した四番打者であったにもかかわらず。一方、スキージャンプの葛西選手、サッカーの三浦選手は、いまだ現役に拘っています。そして、しっかりパフォーマンスを発揮しています。もちろんピーク時ほどの結果ではないけれど。アスリートのアスリート生命が自分で選択できるように、もし未来に、自分の命の選択をが認められるようになれば、老後への(経済的な)備えというのは、かなり少なくて済むかもしれません。FPとして、シニアコンシェルジュとして、意識しておくべきテーマなのかもしれないので、今後、ちょっと追ってみようと思います。実はこのテーマ、私にとって意外と身近な事なのかもしれません。