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テーマ:ミステリはお好き?(1495)
カテゴリ:読んだ本(ミステリ・海外)
ネロ・ウルフが登場する長編33作品中7作目にあたる,
レックス・スタウトの「我が屍を乗り越えよ」(Over My Dead Body,1940)を読んだ。ストーリーに第二次世界大戦前の国際的陰謀もがからんでいるという点でやや異色の一冊。 独特の訛りがあり,カルラ・ロヴチェン(ロヴチェンは「黒い山」という意味のモンテネグロの名山)と名乗る女性がウルフの事務所を訪れ,自分と一緒にモンテネグロからアメリカにきたネヤ・トルミッチがダイヤモンドを盗んだという嫌疑を晴らしてほしいという。 彼女の「フヴァラ・ボーグ(神に感謝する)」という言葉を聞き,いやな「モンテネグロの女」を思い出したウルフは彼女を追い返してしまうが,夕方再び現れた彼女は,ウルフの署名入りの書類を出して,ネヤがウルフの娘だから彼女を助けなければならないという。 2人が働くニコラ・ミルタン教習所(ダンスとフェンシング)にアーチーが同行するが,ダイヤモンドの盗難事件が被害者のカン違いであったとして解決するのと入れ替わるように,殺人事件が起こる。 事件の進行は本を読んでいただくとして,今回おもしろかったのは,ウルフの前半生について本の中で語られていたこと。 「外国に主体があるものの仕事を米国でしているものは国務省に届けるべし」という連邦法規の件で事務所を訪れる,ストーリの中では道化回し的なFBI職員のスタールに答える形で,ウルフがかつて(25年前)オーストリア政府の仕事をしていたこと(「料理長が多すぎる(日記は→こちらから)」でも少し触れられていた),その後,モンテネグロ陸軍に入っていた(1916年まで)ことが明らかにされた。 スタールに対し,ウルフは「私はこの国(アメリカ)で生まれました」と答えているが,ほかの本で自分が移民であると言っていることや,母親がハンガリーにいることから,この部分は単にスタールをからかっただけで,実際にはモンテネグロ生まれと考えるほうが自然だろう。 ちなみに、1921年モンテネグロに行ったウルフは3歳の女の子を養子にしたが,その後モンテネグロにいられなくなってアメリカから送金。彼女を預けていた夫婦が革命分子として逮捕・銃殺され(8歳のとき),その後3年間の送金は着服され,少女を探しにモンテネグロまで行くが行方がわからないまま,逮捕され,退去命令を受けた。 ところで,「外出嫌い」のウルフだが,「料理長が多すぎる」に登場したマルコ・ヴィクチッチ(ヴュクシック)の店(ラスターマン)には出かけるようで,教習所長であるニコラ・ミルタンとは,そこで会ったことになっている。 また,ウルフが使う探偵のうち,ジョニー・キームズには前半で連絡をとるだけで,実際には活動していない。 この頃から,探偵はソール・パンザー,フレッド・ダーキン,オリー・キャザーの3人で固まってきたようだ。 登場人物などをフリーページのレックス・スタウトメモ(ネロ・ウルフシリーズ)に簡単にまとめてありますので,ごらんください。 レックス・スタウトの他作品についての日記は,フリーページ 読了本(海外) (レックス・スタウト)からごらんください。 楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/12/12 12:53:08 AM
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